第15話

 3人娘は久しぶりの実世界の食べ物に感激している様だ。こっちのご飯は不味くは無いがレパートリーが少ない。飽きていた様だ。


「他に何が買えるの?」


「コンビニ、ホームセンター、スーパーから買える。」


 少しぶっきらぼうに答えるぐれ子。


「それってどうなの?」


 きっと悪気も無く聞いているのだろう。俺が答えるのが1番だ。


「コンビニは使い道がなくなったかもしれない。けどホームセンターなら鉈とか斧とか売っている。採取系の仕事をするならハサミもある。

 チェンソーだって2ストのものなら混合燃料で動かせる。昔のゲームでチェンソーは神様を2回目の攻撃で殺せる武器にもなっていた。

 服だって作業服だって売っているし機能性のある服も多い。靴も安全靴が売っている。初期装備とか装備の下に着る服とか、防寒具すら揃う。

 もちろんスーパーなら食料品は勿論、調味料、香辛料、生活必需品、下着も含めた服、もしかしたら寝具も売っている。こんなに使えるスキルは無いと思う。

 コンビニですら必要なものが買えるのに使えないと思った時点でバカな奴らだと思った。いや、こちらとすれば感謝しきれないほどの幸運だった。」


 俺は素直に褒める。ぐれ子は照れているのか下を向いて耳が真っ赤になっている。


「先生は錬金術だから、ホームセンターで滑車を買えばもしかしたらコンポジットボウが作れるかもしれない。

 薬草を渡せばポーションを作ってくれるからアイテムボックスに入れればもしもの時に安心だよ。2人とも凄いスキルだと思う。」


 それにオッパイは大きくて抱き枕として俺を使ってくれる。能力などなくても俺には良い事づくめなのだ。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る