転生したら木って言ったら笑う?

麺職人

狂乱の花弁

第1話無自覚のまま死に、神のノリで転生させられる

突然だけどみんなに質問だ、木に転生したって言ったら笑う?

 どうしてそんな事聞くのかだって?まあ聞いてくれよ、今から話すのは異世界の木に転生した女子高生の話だ。







 ううっ眩しい、まだ寝ていたいのに…


  「おーい、起きろー」


 煩いな〜誰だよ、まだ起きる様な時間じゃ無いだろ。


  「もしもーし、起きてー、ツンツン」


 頬を突くな!止めろ!頭に来た、一発殴って寝る!

 そう思い起き上がると目の前に広がっているのは真っ白な空間、暖かそうな光に満ちているがどこか冷たい印象を受ける。

 てかここ何処?横を見ると黒いスーツに黒いシャツの真っ黒な男が座っている。

 誰っすか?


  「やっとおきた〜どうも神でーす」


 何言ってんだコイツ、頭おかしいじゃ無いの。


  「あ〜信じて無いでしょ〜」


  「信じる訳無いだろ、此処何処だよ、帰らせろ」


  「それは無理〜ここ天国〜」


 コイツうざいな、ん?今何か需要な事言ってなかったか?天国?


  「お前今天国つった?」


  「うんそう、君、桜井舞は死んだよ〜」


 唐突な死亡宣告、まじか〜死んだ時の事は覚えて無いけど、不思議と理解した。

 自分の死を受け入れたら目の前の軽薄そうな黒い男も本当に神なのだと何故か分かった。

 だからと言って敬う気は毛頭無いが。


  「そうか、死んだのか…」


  「そうそう、死んだ死んだ〜高校の修学旅行のバスが事故に遭ってね〜」


  「って事は他のみんなも?」


  「死んだ死んだ〜」


  「それでどうなったの」


  「転生したよ〜」


 転生ってあれか、死んだ後別の人として生まれ変わるっていう?最近流行りの?


  「転生か、えっと〜何で私だけ取り残されてんの?」


  「ん〜とね、定員オーバー」


 は?定員オーバー?定員とかあんの?


  「一年間にある種族が生まれる数ってのはね神の中で相談して決めるんだけど〜人型種族の定員がさ〜僕が君達を転生させたら丁度君で定員オーバーしちゃったんだ〜という訳で人型種族は売り切れ〜なので〜くじ引きで何の種族か決めようと思いまーす!」


 ふざけんなー!!もう一度いう、ふざけんなー!!くじ引きって何やねん!ヒトの人生そんなんできめんな!!


  「あ〜勿論かわいそうだから転生特典のユニークアビリティを追加であげちゃうよ〜」


 転生特典とかあるんだ、何が貰えるんだ?


  「そうだね〜魔力操作強化超特大、魔力回復超特大にしよう、もう一つは後のお楽しみ〜」


  「それではくじ引きターイム!!1〜約1000000000まで好きな数字を選んで〜!!」


 約って何だよ約って!てか多いなー!!てか本当にくじ引きかよ!!


  「じゃあ91064で!」


 黒い男がはいよ〜っと言って徐に手を伸ばすと何も無い所に穴が空き一枚の紙が出て来る。


  「ふむふむなるほどね〜じゃあ転生開始!」


  「おいちょと待て!何に決まったのか教えろ!」


  「あっそうだ!君には世界の事を知る術が無いからナビをつけてあげるよ〜それじゃあね〜」


 私の意識は暗転した…









 んんっ!光が差してくる、周りを見渡すとそこに広がっているのは村、ありふれた村である。

 私は村の中央にあるちょっとした祭壇?の様な場所に立っているみたいだ、村の中って事は人何じゃね!よっしゃー!何とかなった!あれ?でも赤子からスタートじゃ無いな、まあ良いか!

 そうと決まれば誰かの話を聞いてここが何処なのかとか情報収集しよう!

 あれ?あれれ?かっ体が動かない!もうびくともしない!身体の一部が地面に埋まっている感覚がする。

 恐る恐る足下を見ると…


 そこにあったのは木の根だ…木の根…きのね…キノネ…

 木の根だと!!!!!マジカ!わっ私はどうやら木に転生してしまった様だ。

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