第4話たちの悪い悪夢
”国犯”設立より2年後
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夜の街を照らす人口の光、多くの人々がネオンの中に入っては遠くに消えていく
福岡県繁華街 某月某日 深夜
大通りを外れると、じんわりとした空気の路地裏。人気がなく物静かで蛍光灯にハエがたかっている。そんな場所に置かれた、血と肉の放つ悪臭漂う人間の死体。
服が血でにじみ水玉模様を造り出す。
あるニュースが世間を騒がせていた。各新聞の見出しにはこうある。
【福岡県女子高生相次いで殺害 連続殺人か?】
【福岡殺人いずれも惨殺 目撃者無し 警察手詰まり】
【福岡県 連続殺人 市街地被害多発 対策追われる】
【女子高生「日が暮れたら出歩けない」迫る脅威】
【教育委員会「警察に早期解決を要請」増える被害者増す恐怖】
ニュースではアナウンサーが連日取り上げる。
『また被害者です。警視庁と福岡県警の発表によりますと、今日の夜9時頃、福岡県の閑静な住宅街のごみ置き場に女子高生の遺体があるのが周辺の住民に発見され、鑑識の調査の結果、刺し傷が他の同様の事件と特徴が一致したことなどから、県警は連続殺人の被害者であることを発表しました。今回で9件目であり、地元の住民は怒りと不安にさいなまれながら警察による容疑者の逮捕を強く願っています。』
ある日を境に何か月も相次いで、それも福岡県の市街地で女子高生が人の通りが少ない道や場所で相次いで遺体が発見される事件が頻発した。当時数週間の間、報道管制を引いて対応していた福岡県警であったが、同様の事件が急増、事態が悪化したことをきっかけに管制を解除大々的に報じさせた。初動で警察関係者はありとあらゆる捜査を展開、しかしながら女子高生の身体的特徴・性格・趣味・思考に共通点が見つからず、おまけに容疑者候補が上がる度に、その人物が拘留中に事件が発生し捜査が完全に膠着してしまっていた。
そんなとき警視庁から防衛省にJ.D.C.I.Sの協力要請が入る。
この時、後に”TK(Teen-ager Killer)"と国犯内で呼ばれる戦後最大の惨殺事件に隠されたとんでもない真実を誰も知る由もない。
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