第29話 2021年6月13日(日) 親戚の訃報
週末は実家に帰ってビワの収穫などをやっていたのだが、実家に一泊してアパートに戻ると母から電話があった。
数日前の日記に書いたが最近、体調の悪くなった母の叔父が夜に亡くなったとのことだった。
結局最後に会うことはできなかった。
通夜は次の火曜日で葬儀は水曜日らしい。
緊急事態宣言が出ている地域ということもあるので、葬儀のみ私の母が他の親戚と一緒に参列することになったそうだ。
各家から参加は一人のみにして欲しいのと要望があったみたいだ。
ということは私は亡くなった当人の顔を直接見る機会はもう二度とないことになる。
そこまで深い関係ではなかったため、深い悲しみみたいなものは感じないが、それでも少しの寂しさと残念さは心に残る。
その後に母からメールが来た。
葬儀の参列について親戚に相談をするため家の車庫にある車に乗ろうとしたときに気になった出来事があったようだ。
実家前の道路の反対側には川がある。
車庫の場所の関係上、車庫に入る際には、一度家から道路まで出なければいけないのだが、その川の近くに生えている大きな栗の木から一匹だけ蛍が飛び去って行ったらしい。
ちなみに、この栗の木が生えているのは畑はうちが所有している。
この川は田舎だけあって結構水質が良いので少数ながら蛍は毎年見かけているのでこの時期に現れるのはそこまで珍しいことではない。
ただ、亡くなった親戚は私の実家が生まれの家だったので、タイミング的に蛍が代わりになって最後に実家に寄りに来たように見えたとのことだった。
確かに感傷的な気分の時にはそう見てしまうことも分からないでもない。
次回、実家に戻るときには合わせて線香を立てに行こうと思う。
最後に会ったときは、これが最後になるなんてその時は当然意識もしていなかった。
だからこの感覚は大切にしていきたい。
この感覚を忘れてしまうと後悔することが今後出てくると思う。
そして、そのことに気づかせてくれた親戚に感謝したい。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます