第3話
俺はちっぽけな人間だ。
幼少期に俺を助けてくれた友人のことまで忘れて堕落した。
魔の心に身を寄せたことで、怠惰の淵に真っ当な心を引きずり込んだ。
なんとも情けない体を晒して、半殺しにされながら辛うじて生きている善の心は風前の灯か?
そうは思いたくない。
しかし、現実には偽善を図る悪の心に負けている。
くたびれた頭に凄まじい稲妻を落とすがごとくに新たな衝撃を与え、世の中の出来事を咀嚼していかなければ望む未来は遠い。
意識的に、本来の自分が有していた感受性を失わせ、鈍感力を着けたことで他人からの批判に過度に傷付くことは無くなった。
しかしながら、他人のことを気にかけたり、他人の気持ちに寄り添ったり、他人の気持ちを推し測ることができなくなってきている。
感受性が泣きながら、さようならと手を振って離れていくのを俺は憮然として眺めている。
なぜか悲しくないが、それはとても悲しいことだと思う。
どこで塩梅を間違えたのだろうか?
職場の気まずい空気も自分で生み出している。
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