南のはちゃめちゃ学園生活
@sorano_alice
第1話 南の実態
ここは月星女子高等学校、2年にはA組とB組が存在する。1年ごとにクラス替えが行われ鳴海沢南(なるみさわみなみ)は2年A組だ。青髪の短髪をしている。4月からこの今6月中旬までいろいろなことがあったが南はいつも通りだ。
南は電車通学、2駅の距離で降りるのだが乗り過ごすと遅刻する可能性も考えられる。よくいろんな人に積極的に絡みに行くが、同学年で友達はいない。いわゆるぼっちだ。
「今日も暑いわねー」
電車の中は涼しかったのに出たら暑いわー。外にクーラーとかないのかしら?いい時間ね、ちょうどいいわ
「おはよー南ちゃん」
うわびっくりしたー、黒麗夕香(こくれいゆうか)ね、同じクラスメイトのちょっとよくわからない子だわ
「おはよー!げんきー?」
「元気だよー」
「いいことね、まあ私ほどじゃないけれど!」
よし、教室ね!
「おはよー!」
「うるさっ」
「誰さっきうるさいって言ったの?喧嘩売ってんの?」
挨拶くらい当然でしょ!
「おはよう、南さん」
このなんか普通の子は空奏多(そらかなた)ね。最近は隣でぬいぐるみ持ってる畑礼奈(はたけれいな)って子と仲がいいわ!羨ましくなんてないわよ!
「礼奈もおはようよ」
「お、おはようございます」
ちょうど朝礼の時間ね、時間配分完璧だわ、天才ね私!
昼ご飯はいつも一人で食べてるわ!一人で食べるご飯っておいしいわね!一人が一番だわ、ほんとだからね!夕香は美冬と食べてるわね、前は全く仲良いように見えなかったんだけどね。新羅美冬(しらぎみふゆ)は茶髪の髪をした短い髪の子ね。強者は一人でゆっくり食べるとするわー。
5限目は私の得意科目ね、いい相手といえば一人しかいないわね。金髪のギャルっぽい子、名前は桑聖利(くわせいり)よ。私の次に身体能力が高いといっても過言ではないんじゃないかしら。
「ねぇ聖利」
「あァ?なんだぁ?」
「今日長距離よね、勝負しましょうよ」
「なんでだよ…めんどくせー」
「どうしたの?まさか逃げるの」
「わかったよ、勝負すりゃぁいいんだろ」
「負けたら土下座でも何でもしてあげるわ!」
「あたしが負けたらどうなんだ?」
「お菓子でもおごってもらおうかしらね」
「なんだ、そんなんでいいのか、安いのでいいんだよな」
「決まりね」
なに奢ってくれるのかしらねー、もちろん長距離は私が一位だったわ!二位に聖利ね。
「クッキーでも奢ってもらおうかしらね」
「へいへい、クッキーな、明日持ってきてやんよ」
ごちそうが一つ増えたわね、いい気分だわ、このまま部活よ!
私はテニス部!後衛を務めているわ!3年の部長と副部長も後衛、後衛と後衛、前衛と前衛同士は基本的に組まないわ、他の二年生は3人とも私以外前衛ね。だから部長、副部長、そしてもう一人の3年全員後衛なのよね、もう一人の3年の人は1年生と組ませて私に二年生の前衛の子と組ませたほうがいいとも言われているらしいけど3年生は最後の一年だったりしていろいろ事情があるらしいわね!私が組むのは新しく入ってきた一年の前衛の子、緑髪で私と同じく短髪な彼女は風見唯(かざみゆい)よ。
一年の中では一番上手いらしいわ、まあ誰と組んでも私が勝つけれどね。
私の唯一の欠点はサーブ、ダブルフォールトというルールでサーブを二回連続で失敗してしまうと問答無用で相手に点数が入ってしまうわ!それもあってか、部長のチームにだけはいつも最後の最後で悔しいことに負けてしまうわ。だから私は実質部活内二位のチームね!でもいつか抜かしてやるわ、あはははっ!
「南先輩、今日もよろしくお願いします!」
「来たわね、唯、部長たちを抜かすわよ」
「はい、足を引っ張らないように頑張りますね!」
「その意気よ」
「おい南、ちょっときてー」
出たわね、宿敵部長!
「なにー!」
「あなたはこれからラリーは続けなくていいからサーブの練習をしましょう」
「どういう意味よ、私が下手くそってこと?」
「違うわよ?あなたは完璧なのよ、サーブ以外は短所を埋めてほしいの」
「私に負けたくないからってサーブの練習だけさせる気ね!」
「いや、逆よ、上手くなってほしいからサーブの練習をしてほしいのよ、ファーストサーブ、入れたことある」
「うっ、まあいいわよ、そこまで言うならやってあげるわよ、後悔させてやるわ」
なんで私だけサーブの練習だけさせられるのよ!仲間外れじゃない、一人はいいわねー楽で、ほんとさんざんだわ
「お疲れさまー、帰るわよ、唯」
「はい、南先輩、着替えてないですよ?」
あ、そうだったわ、サーブの練習しすぎて忘れてたわ。よし、着替えたわね、忘れ物ないわね、次こそ帰るわよ。
「唯ー!」
「はい、先輩」
唯は将棋が強いらしく将棋教室に通っているのよね。私もちょっと興味があるから見に行ってるのよね。
「なんであんた将棋部には入らなかったの?」
「僕ですか、将棋も好きですけどテニスも好きで両立させたかったんです」
「両立ねー、私はしたくないわねー」
唯は確か愛を振る飛車の達人とか言われてたわね。
「唯!」
「なんですか?」
「将棋よくわからないけど愛は振るものじゃないわよ!」
「どういうことですか?」
「愛を振る飛車の達人なんでしょ!」
「あー、相振り飛車のことですか、そういう戦法があるんですよ」
「奥が深いわねー、将棋にも愛があるのねー」
「そっちの愛じゃないと思いますけど」
私も見ているだけではつまらないだろうからと将棋教室の人に将棋を少し教えてもらってたりするわ。棒銀とかいう戦法にはまってるわ、それしか知らないけれど。そしてなぜか私は評価されているわ、私が棒銀もなにも知らずに初めて将棋をしたとき穴熊という囲いをしていたらしいわ。唯にも将棋実はやったことありますよね?って言われるくらいだから、すごい囲いなのね、きっと。
今日は結構強い人が私の相手をしてくれるらしいわ。駒落ちとはずいぶんなめられてるわね。
結局歯が立たなかったわ。攻めが弱すぎるらしいわ、つまり守りは完璧ってことね!
「お疲れさまー」
「お疲れさまでした」
「あんたも大変ねぇ、もう10時よ」
「付き合わせて申し訳ありません」
「私が楽しいからいいのよ、ラーメン食べに行くわよ、奢ってあげるわ!」
「いえそんな、自分で払いますよ」
「先輩に任せればいいのよ!いつもみたいに安いの頼まなくていいから食べたいのを頼みなさい」
「南先輩って優しいですよね」
「そんなことはないわよ、ほら行くわよ」
「はい!」
もちろんラーメンといえばネギラーメン一択よねー、唯は豚骨なのね、まだネギの良さに気づかないなんて哀れねー、美味しいわー、やっぱり一人じゃないご飯は美味しいわー。
「先輩、僕ってどこを直せばいいと思いますか?」
あ、テニスの話ね。サーブに関しては人のこと言えないし、前衛わからないのよね。
「そうね、唯がサーブ打った後に相手の動きを見ることかしら、唯に向って飛ばそうとしているならまだ前に出ないほうがいいし相手がどう行動してくるか見極めることが大切よ!」
「なるほど、自分のことばかりじゃなくて相手の動きもちゃんと見ないとですね」
「そうよ、前に出たなら後ろは任せなさい、私が全部拾ってやるわ、前は任せるけどね」
「もちろん、前は僕の仕事ですからね」
「替え玉ー」
「食べるの早いですね」
「そうかしら、普通よ」
「そういえば明後日、練習試合ですね」
「そうね、男子校だから地区予選とは関係ないから気楽に行けばいいのよ」
「明日は自主練って部長が言っておられましたがどうします?」
「別に部長たちと試合ができる訳じゃないしサーブの練習しなさいって言われてもコツが掴めないと練習しても意味がないし私は気分をリフレッシュするために自主練はしないでおくわ、私がいてほしいなら付き合うわよ?」
「そういえば言われてましたね、ラリーしてたらサーブの練習してくださいって言われそうですね」
「そうよ、でもコツが掴めずなんとなく練習しても意味がないのよ」
「言われてみるとそうですね、わかりました、僕は南先輩の足を引っ張らないように自主練に行ってきますね!」
「無理に行かなくてもいいのよ、ゆっくりしたって」
「僕がそうしたいので」
「そうなのね、なら止める必要はないわね!頑張りなさいよ」
「はい!」
「ご馳走様でしたー!」
「ごちそうさまでした」
「もう夜ね、気をつけなさいよ」
「はい、先輩も気を付けて」
「わかったわ、じゃあまた明日、は、多分会えないから明後日ね」
「はい、また明後日、頑張りましょう!」
やっぱり一人じゃないラーメン美味しかったわー、夜の空気も最高ね。明日は気分転換に誰か誘おうかしら
翌日
「おはよー!」
「おはよう、南さん」
「お、おはようございます」
「ちょっとそのぬいぐるみ見せなさいよ、いつも持ってるじゃない」
「え、あ、うん」
「ふーん、暖かいわね、はい返す、じゃーねー」
「え?あ、はい」
あのぬいぐるみ大事なんでしょうね、気になるわー、今日体育ないのね、つまんないわー。うわー、美術と音楽あるわ最悪だわー。歌うのも描くのも嫌いなのよね。
「はぁ…疲れた…」
「どうしたの、南さん?」
「あ、奏多ね、美術と音楽の二段攻撃にやられてたわ、もう、声が出ないわ」
「そんなに嫌いなの?」
「ええ、そうね、やっと放課後よ、スカッとしたいわ」
「確かテニス部だったよね?終わってよかったね」
「今日は自主練だから別に行かなくてもいいのよね」
「でもスカッとしたいならちょうどいいんじゃないかなぁ?」
「多分行ってもスカッとできないわ、サーブの練習しかさせてくれないのだもの」
「サーブってスカッとするイメージだけどなぁ」
「上手く打てたらスカッとするのでしょうね、コツもつかめてないのに適当にサーブの練習してもスカッとできないわ」
「あ、南さんと奏多さん、私部活行かないと」
「そういえば礼奈って何部よ」
「書道部だけど」
「しっくりこないわねぇ」
「行ってらっしゃい礼奈ちゃん」
「行ってくるね」
「あでゅーよ!奏多って何部よ」
「あれ、言ってなかったっけ?弓道部だよ?」
「いいわね!見たいわ!」
「いいけど、念のため部長に聞いてこないとね」
「そうね、最後まで付き合ってあげるわ!」
「最後までって、弓道部最近部活時間伸びたから長いと思うけどなぁ」
「一人で家にいるのが嫌なのよ」
「寂しいの?」
「うるさいわね、寂しくないわよ」
「オッケーだよ、大丈夫だって、でもクッキー持ってくるのやめようね?」
「いいでしょ、聖利からもらったのよ!私が勝ったからね!」
「何の勝負してたんだろう…まあいいや、失礼します」
「よろしくお願いしまーす!」
「入部するのかな?でも一日で射れるようなものじゃないからね?見学にしてね」
「え?まあいいわよ、一人でいるよりかはマシよ」
凄いわねぇ、よくあんな遠くから狙い打てるわねぇ、空に飛んで行ったりしないのかしらねー。弓道部かっこいいわね、奏多も格好いいところあるじゃない。
へぇ、いちいち自分で射った矢拾いに行くのね、めんどくさいわね。拾いに行ってる途中は射っちゃダメなのね、めんどくさいルールがあるわね。だいたいわかったわ射ってる時はかっこいいわね。
「ふぅ、疲れた、終わったよ」
「まだ終わってないじゃない、やってる人いるわよ」
「やりたい人だけ残ってまだできるって感じかな」
「つまり自主練ね!もうやらないの?」
「私は大丈夫だよ」
「的入れ替えたり大変そうね」
「まあ、ね」
「失礼しました」
「お疲れさまでしたー」
「もう7時だよ?」
「あんた用事あんの?」
「え、別にないよ?」
「じゃあラーメン食べに行きましょう、格好いいところが見れたし奢ってあげるわ!」
「いや、奢らなくてもいいよ?」
「大丈夫よ、好きなの食べなさい」
「えぇ、いいのかなぁ…」
もちろん私はネギラーメンね。奏多は、醤油か、わかってないわね。
「いらっしゃい、お?今日は違う人だね」
「え?今日はって南さん常連さん?」
「うちの常連さんだよ、名前わからないけど緑の髪の子とよく一緒に来てるよね」
「そうね、来てるわ!」
「緑の髪の人、誰だろう、まさか南さん彼氏持ち…」
「どうしたの?早く食べましょう」
「う、うん、そうだね、ちょっとその緑の髪の子気になるなぁ」
「よく豚骨ラーメン頼んでるわ」
「がっつり系だね」
「私の相方的存在ね」
「恋人ってことなのかなぁ」
「替え玉ー」
「食べるのはやっ」
「あんたが食べるの遅すぎるのよ、まだ半分も食べてないじゃない」
「小食だからね、明日は学校休みだね」
「私は試合ね」
「え、試合だったのに自主練だったんだ」
「練習試合よ、男子校だし、女子部なら地区予選で当たるから話は別だけど、それにリフレッシュにちょうどいいわー」
「気分転換ってことかなぁ」
「そんなところね、やっぱり二人で食べるラーメンは美味いわー」
「実はラーメンを食べる相手がいなかったとか?」
「違うわよ、多分」
「私の分も使っていいよ?小食だから」
「わかったわ、替え玉ー」
「よく食べれるなぁ」
「ふぅ、美味しかったわねぇ」
「そうだね、ありがとう」
「気にしなくていいのよ!もう夜ね、仕方ないわ変えるしかないわねじゃあね、あでゅー!」
「うん、じゃあまた休日にね」
夜の空気は気持ちいいわー、まだ9時前ねー、家に帰っても一人だし。でも明日は試合だから早めに寝ようかしらね。
次回予告
え?私?空奏多です。毎回思うんだけどこの枠いるかなぁ?なんで私が選ばれたんだろう。この物語は主人公が確定してるからわかりやすいのかな。前作を見てくれた人にはわかると思うけどまだ出てきてないキャラ、出てくるのかなぁ、新キャラも現れたね、こんな感じで平和な日々の物語が展開されていくよ。南さんの知られざる姿がまだまだみられるかもしれないね。次回もお楽しみに!
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