いじめっ子たちに反撃してみた
みお
第1話
「あ、今日も机、教室の隅に追いやられている」
ってことは、口には絶対に出せないので無言で自分の机に向かう。私を見る視線をたくさん感じる。痛いなぁ、視線って。
私、月岡 華はいじめられている。クラス全員に。
おはようなんて、言っても誰も返してくれないから静かに机を元に戻し、椅子に座る。
かれこれ、いじめられてから1ヶ月が経つ。あーあ。憂鬱。なんでこんな目に遭わなきゃなんだ。
よく考えてみても、いじめられた原因が分からない。謎です。
そろそろ、反撃してもいいですかね?
私は、いじめっ子たちに反撃することにした。できるのか? いや、考えている暇はない。頑張ります。
座った瞬間、いじめっ子リーダー梓(あずさ)が私の机の前にやってきた。
「あんたさ、なに勝手に机戻してんの? 私許可してないんだけど?」
はいー。きました。訳わからない許可の承諾。絶対それ許可いらないよね?
いつもは無視するんだけど、今日は反撃してみるかー。
「あー、ごめんごめん。座るとこなかったから、元に戻しちゃった。どこに座れば良かったんだろ?」
「座りたかったなら、私にお願いしなさいよ!」
「なんで、みきこちゃんにお願いしなきゃなの? うちさ、自分より頭悪い人には、頭下げたくないなー」
「はい!? 私の方が頭いいから!!」
「そーなんだ。じゃあ、今度テスト結果見せてね。うちより点数良かったら、謝ってあげる」
みきこの顔が曇った。うちを睨んでいる。みきこはねー、正直バカだから、絶対うちに勝てない。テストの点数。
「おはようございます! どしたー。なんか静まり返ってるけど。なんかあったか?」
先生が教室に入ってきた。セーフ。なんとか乗り切れた??
こんなかんやで、これから反撃していこうと思います。
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