第34話 想いのる剣
ミストレア―外縁
ガラトルト:「ぎゃはは、この俺様に勝つだと。てめぇが」
アッシュ:「そうだ」
ガラトルト:「ぎゃはは、てめえみてぇなガキがどうやって俺様に勝つってんだよ」
アッシュ:「これで、だよ」
ガラトルト:「っ…………ぎゃはははは、そんなおんぼろの木の棒で何ができるんだよ。神の意図があるからって調子に乗んじゃねえぞクソガキが」
アッシュ:(確かにこれは枝を削って作ったお世辞にもよくできてるとは言えない木の剣だ。でもカルトはずっと強くなりたいと思って振っていたんだ。この剣にはカルトの想いがこもっている)
「カルトの想いがのったこの剣でお前を倒す」
ガラトルト:「けっ………………そんなうすら寒い言葉聞かされると虫唾が走るぜえええええええええ」
アッシュ:(八本の腕の先から鋭利なかぎづめが)
ガラトルト:「死ねええええええええええええええ」
アッシュ:「オーバーラップっ」
バシィンッ
ガラトルト:(俺の攻撃が、はじかれただと。こんな出来底のないの剣に)
バシン、バシン、ザンッ
ガラトルト:「ぐあっ」
アッシュ:(浅いっ)
ザッ
ガラトルト:「ちっ」
(あのぼろ剣を神の意図で強化しやがったのか)
ガラトルト:「やるじゃねえか。なめてたぜ………………で、それがどうしたんだクソガキぃいいいいいいいいいい」
アッシュ:「っ」
バシュ、バシュ、バジュジュジュジュジュバッ
アッシュ:「体が、巨大化した」
ガラトルト:「ぎゃはははは、いくらてめぇが神の意図を使えようが関係ねえ。踏みつぶしてやるぜ」
アッシュ:「ぐっ」
ガラトルト:「死ねぇえええええええええええええええええええ」
バガンバガンバガンバガンバガンバガン
アッシュ:「っ、剣が」
ガラトルト:「ぎゃははは、どうしたご自慢の剣がどんどんずたぼろになっていくぞ」
バガンバガンバガンバガンバガンバガン
アッシュ:「ぐああああああああああああ」
(こ、これ以上は)
ガラトルト:「てめえをぶっ倒した後そこのくそガキをぶっ殺す。そして村人全員ぶっ殺してあのじじいを殺す。殺して殺して殺しまくって俺様の偉大さを全世界に認めさせてやるぜ」
アッシュ:「……みとめ、させる」
ガラトルト:「そうさ、俺さのすごさを認めさせるのさ。あのくそじじいやむかつくスターズどもにな」
アッシュ:「……そんなことのために、お前はみんなを殺すのか」
ガラトルト:「一人殺せば人殺し。だが百人殺せば伝説だ。殺した数が多ければ多いほど俺は偉大な男になれるんだよ」
アッシュ:「っ、ふざけるな。お前が、お前みたいなやつが、俺は一番許せない。オーラ・アームズっ」
ズバァン
ガラトルト:「俺の右腕が、切り飛ばされただと」
アッシュ:「おおおおおおおおおおおおおおお」
ズバァァァン
ガラトルト:「っ」
(どうなってんだ。神の意図を腕にまとわせて手刀で俺の両腕を切断したのか。いや、ちげえ、あの構えは剣の構え。まさか、こいつ)
アッシュ:「くらえええええええ」
ガラトルト:(まずい、背中の腕でどうにか)
ズバッズバッ、ズバン
ガラトルト:「一瞬で、全部切られた」
(間違いねえ、これはっ)
アッシュ:「お前みたいなやつは、人の痛みを知らずに死ぬべきだ」
ガラトルト:「しまった、間合いに――」
ズバァァァン
ガラトルト:「が…………はっ」
ドシャン
アッシュ:「は、は、は………………」
女性の声:「アッシュ君っ」
アッシュ:「ミゼル、さん」
ドサッ
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