××の無い世界でのお話
紅ピカ
第1話 平等なゴール
突然だが「死ぬ」ということに関してあなたはどう思う?
ある人は「寝ている状態と同じ」と言った。
確かに説得力ある表現だ。私たち人間は寝ている記憶が無いし、生まれる前はどう過ごしてきたかなんて覚えていない。つまり、死んでしまえば「生まれる前に回帰する」だけだと...
まぁ死ぬことについてどう考えるかは人それぞれだろう。ただ、死ぬということが「恐怖」であるのは皆平等だと思う。死んでしまえばその人は二度とあなたの目の前には現れない。この世界から消えてしまうのだ。それは恐怖であり、大事に思う人ほど残された者の苦しみは大きい。
もしゲームのように「生きかえる」ことが出来るのなら「死ぬ」ことの定義は変わっていただろう。道端で躓くレベルのちょっとした不幸として定義されていたかも知れない。「咳が出るから病院に行こう」というように「死んでしまったから教会に行こう」レベルに日常存在する不幸だったのかもしれない。
しかし、現実は「生きかえる」ことは決して無い。だからこそ病気や事故にあたった際に、人は心配するのだ。
だがその心配は自分の近しい人しかしない。自分にとって他人である人が隣の病室で苦しんでいてもさほど心配にはならない。そういう価値観で生きているからこそ「殺人」や「いじめによる自殺」など「人が人を殺す」事案が出てくる。
この小説はそんな誰しもに訪れる「死ぬ」ことに関しての価値観を改めるべくして書かれた過去のお話だ。
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