1-2 オラール家令嬢記憶喪失事件 file.001

 

 



 俺の体は、セレスティーヌ・オラールというらしかった。起きるなり棺へ駆け寄ってきた人から何故か鏡を渡されたので、その姿を見てみたのだが、死ぬほど美人だった。美少女というのが正しいか。柔らかくてふわふわ巻き巻きの青みがかった銀髪、真っ白な肌、死んでいるとは到底思えない透明感のある黄金色の瞳。きらきらしたその目は、琥珀というより、オパールの――なんという名前だったか思い出せない――一種類に似ていると俺は思った。だが、どこか人形のように見えた――よくできた、等身大の人形。今の俺は死に装束の白いドレスを着たままだが、このまま踊れば、きっと素晴らしく絵になるんじゃないだろうか、なんてずっと思っている。

 ただ――

(……なーんか……どっかで見たことある気がするんだよな……?)

 セレスティーヌの容姿を目に映す度に過るのは、強い既視感だ。だが、俺はこんな少女を知らない、知るはずがない。俺は、この『肉の体』を知らない――そんな感覚がある。

 不可解なデジャヴに首を傾げながら、俺は、戸棚のガラスに映ったセレスティーヌの肉体を再び横目に見た。やはり、可愛らしい少女だ。ただそれだけ……であるはずなのだ。

 それなのにどうして、俺は、彼女を知っているだなんて思うのだろう?

 それに。

 どうして、俺は、彼らと言葉が通じているのだろう?

 もっと正確に言うなら、『彼らと同じ言葉を喋っている』という認識があるのだろう。

 うーん、と困惑を深くする俺の名を――否、この体の名を呼ぶ声があった。

「セレスティーヌ様」

「あ、はい」

 慣れない。全然慣れない。しかしそれが今の俺の体の名前なのだ。俺、死んだら美少女になっちゃったよ。しみじみと、俺はその事実を噛み締めた。

 棺桶から起きたばかりで何の事情も呑み込めない俺の困惑など一切放置して、周囲の物事は進んだ。粛々かつ淡々と、あるいは喧々囂々と。俺は花でいっぱいの棺から連れ出され、教会と思しき建物から出て、敷地内にあった宿舎っぽい場所の一室、つまり今俺がいる場所へと案内された。しばらく周囲や鏡を眺めながら待っていると、やってきたのはオラール家――つまり、この体、セレスティーヌちゃんの生家――のお抱え医師らしい、長い髭を顎に蓄えた白髪の老爺だった。そして、今俺の名を呼んだのも、この医師だった。名前は教えてくれなかった。本来のセレスティーヌは知っているから教えなくてもいいと思われたのかもしれない。申し訳ないな、と俺はちょっと思った。そういう些細なところから、俺は彼女と違う存在なんだなと痛感したからだった。

 ついでに言えば、多分、漏れ聞こえる情報を聞く限り、どうもここは地球でさえなさそうだった。魔法院に連絡を取れとかなんとか言ってたから……。もしここが地球であるなら、少なくとも俺は、俺が今まで生きてきた社会からだいぶ離れたところにぶっ飛んだと思っておそらく差し支えない。なんだろ、所謂憑依モノってやつなんですかね、こいつぁ。

 こんなことを言っていると、自分の現状をジャンル名で表現すべきでない、真剣味が足りないのではないかという意見が出るかもしれない。だがよく考えて欲しい。

 俺だって、正直、限界だった。

 どうでもいいことを考えていなければ、自責の念で圧し潰されそうだったのだ。

 例えば、バーチャルの世界で美少女になるなら俺は大歓迎したと思う。バーチャルの世界で、『新しいモデル』を使って活動できるなら。それって多分、とても楽しい。目を覚ましたら赤ちゃんとして生まれてた!とかでも割とまあ、受容して第二の人生を考えたと思う。

 でも、これは違う。今の状況は違う。

 ここまで成長していて、葬式が行われていて、それに涙する人が既にいた。その事実が、『セレスティーヌ・オラール』である俺の前には厳然として聳えていた。いっそ、転生モノなら良かった。生まれた時から俺が俺であれば。途中参加の俺には、この世界の常識さえもわからないんだ。いいところのお嬢さんっぽいセレスティーヌに求められる振る舞いも、俺には多分できない。作法なんて習ったことない。たとえ習ってても、男の作法だ。『お嬢様』にはなれない。

 ――なんで、俺は、俺なんだ。

 なんで俺は――セレスティーヌじゃないんだ。

 死んだ人間の体を使ってまで生き延びたいなんて――思ったことがないはずなのに。

 それでも俺は今、事実として、『そう』なっている。

 そんなくそったれの俺に、医師が言う。

「セレスティーヌ様――あなたの心臓は完全に止まっておられます」

「はい」

 まあそうだろうね、なんか呼吸もしてないし。喋る時だけ空気の出し入れしてるっぽい。

 マジでつくづく――なんでここに座ってるのが、セレスティーヌちゃんじゃねえんだよ。

 なんで俺なんだ? なんで。

「セレスティーヌ様」

 渡された鏡を握り締め、思わず俯いた俺のつむじに、医師の言葉が降って来る。

「どうして未だ、動いておられるのですか?」

 びっくりして顔上げちゃった。なんだその質問!? 直球で飛んできた質問に、抱えていた自責の念はクラッシュした。医師は訝しげに俺を見ているだけだった。え、なに? なんの質問? 知らないですけど!? そんなの俺だって聞きたいんですけど!?

「ど……どうしてでしょうね……?」

 俺は辛うじてそれだけ絞り出した。いや待て、この質問からわかることがある。この世界では、というよりこの世界でも、棺桶に入れられるところまでいった人間が蘇るのは異常事態であり、セレスティーヌを含む彼らには心臓があり、それが止まれば死ぬということだ。これ結構重要。自分と同じような外見だからって中身や法則まで一緒とは限らないからね。オッケーオッケー、理解した。そこは理解した。でもこの医者の態度はわかんねえな。つかそれがわかんないからこそあなたが呼ばれたんじゃないんですかね? 俺だってなあ、七階から落ちて死んだなって思ったら急に棺で目を覚まして知らない美少女になっててでもその美少女は死んでるのに動けてこんにちはできちゃったハートって状況なんだからわかるわけねえだろがこのヒゲ。俺も俺で「どうも」って何? 棺桶から起き上がって一番にそれって意味がわからないだろ。

 と――そこで俺は、はたと気付いて首を傾げた。

(あれ?)

 そう言えば、なんで俺、落ちたんだっけ?

 俺は大学一年生で、親が借りてくれたマンションの七階で初めての一人暮らしをしてた。まあ、マンションとは名ばかりの安いアパートみたいなとこではあったけど、防犯は意外とちゃんとしてて、だからこそ俺の親は、自分の子供のためにその部屋を用意したのだった。講義には真面目に出てたし、そんな多くはないけど友達もいたし、あれ――あれ。

 あれ、俺、なんで死んだんだろ。

 死んだ時のことが、全然思い出せない。

 というか――

(俺の名前、なんだっけ)

 俺は、誰だっけ。

 住んでた部屋の光景も思い出せるし、俺自身の姿だって思い出せるし、車とぶつかった時の音でさえ記憶にあるのに――俺は、俺の名前が、わからない。

 俺の死んだ理由が。

 俺――何してたんだっけ。

 死んだ理由が、少しも思い出せない。

 思い出せるのは、ベランダの柵を背中が擦る感触。ひっくり返る視界。見上げた空。蝉の声――そうだ、夏休みだったっけ。

 いや――てか――おかしい――おかしくないか? 片手で顔を覆って、考える。ベランダの柵だぞ。あれ――結構高かったよな。俺の身長はそう高い方じゃない。胸近くまであったはずだ。あんなの――足滑らせたとかで背中から落ちるような――高さ、じゃ。

 頭の奥で、蝉の声がひどく響いた。うるさい。俺は目を閉じた。瞼の裏側に、焼き付いた青空が広がる。

 いや。


 本当にうるさかったのは、蝉だっけ?


「――兎にも角にも」

 過去の残影に眉根を寄せる俺の思考を、医師が止めた。老いた人間によく見られる、あの特徴的な抑揚で以て、言葉を投げかけられる。聞き取りづらいな、と思いながら、俺は目を開いた。

「セレスティーヌ様。あなたは亡くなられました」

「あ……はい……」

 まあ――いいか。俺の死因は今考えても仕方ないし。死んだのは多分間違いないんだ。

 何がどうでも――俺は今、セレスティーヌ・オラールだ。

 明るく行こう。今はそれしかねえだろ。

 今までだってそうしてきたんだ。

 これからだってそうしていくんだ、俺は。

 医師が続ける。

「ご当主様にはそうお伝えになるしかございません」

「はい」

 それで? そこからどうなんの? 当主ってお父さん? セレスティーヌちゃんの御父上次第で俺の処遇が決まるってこと? それでいい? というか死んでるのに動いてるって、どう生きて――いや、生きる? なんて言えばいいんだ、俺は。つか思考って脳が電気信号で発生させるものだよね俺は死んだ体のどこで思考をしているんだ? わかんねえ助けて。魂? 馬鹿げてんな、俺、死後の世界とか嫌いなんだよね。死んだら終わってくれよ。でもよく考えたら今いる場所が所謂死後の世界ってやつ……? えっ死後の世界で他人の体に横入りしたってこと……? 何それ俺って最悪過ぎ……。セレスティーヌちゃんごめん……。いやまあここが死後の世界はないと思うけど。死後の世界で死ぬってどんなジョークなんだって話。てか、あれよあれよと流されてここまで連れて来られたけど、葬式どうなってるんだろうな。皆困っただろうなあ、とっくに掘ってあったろうに、墓穴も埋め直しか……給料ちゃんと出してあげてくれな……当主様さん……。

「……どうして……」

「え? すみません、もう一度お願いします」

 ぼそ、と医師が何かを言ったので、聞き返す。だが、白頭の老医師は、何も答えてはくれなかった。無言のまま深くため息を吐き、それから、ただ、疲れ果てたような、道に迷った子供のような色を乗せた目を、静かに伏せただけだった。

 気まずい沈黙が流れる。どうするかな、と俺は、汗も出ない乾いた手のひらで鏡を弄び、老人を見た。なんか責任問題とかあるのかな。ありそう。この人が死亡診断書出したとか。でも『セレスティーヌちゃん』は確実に死んでるわけで、問題なさそうだけど。俺がこの子の中に入っちゃったのは常人に想定できることじゃなかったんじゃないの? そういう問題じゃないんだろうか。

 いずれにせよ、針の筵だった。

 時間で言えば、たかが一分かそこらだったろう。だが俺は、ぶっちゃけ、そういう空気に耐えきれる人間じゃなかった。だから俺は努めて明るく、「そう言えば」と口を開いたのだ。

「あの、聞きたいことが」

「なんでしょう?」

 医師が俺を見る。やはり、途方に暮れた顔だと思った。理由はわからない。

「怪我とかって治るんでしょうか?」

 転んで擦り傷作ったり、階段落ちて骨折れたりしたらそのまんま、と言われると大変困るのだが。治らない気はするな……と思いつつ、俺は医師に質問をした。

「申し訳ございませんが、治りません」

 やっぱりなあ。そうだよね。怪我が治るのって、生きてるからだもんね……。これからのあれこれを考えて俺が落胆していると、「ですが」と医師が続けた。

「修復魔法は恐らく作用するでしょう」

 やっぱ魔法使える世界なんだな。魔法院とか言ってたし当たり前か。どういう組織だかはまったくわからんけど。セレスティーヌちゃんは魔法使えるんだろうか。いや待て、今の俺が使えるとは限らないな……使えたらいいけど。

「やっぱり、魔法って魂に依存したりするんですか?」

「は?」

 心の底からの馬鹿を見る目を向けられた。いや俺雇い主の娘かなんかじゃないの!? その態度許されるの!? だってわかんなかったんだもん! わかんなかったんだもん!!

「魂、ですか?」

 あああ、滅茶苦茶怪訝そう! そういうのじゃないんだね! 魔法って! わかった!

「ごめんなさい、気にしないでください」

 二度と聞かんとこ……。俺は沈んだ気持ちで謝罪した。やだな、早くなんか色々終わって欲しい。

「はあ……」

 怪訝そうな目はやめないまま、医師は老眼鏡と思しき眼鏡の位置を、のろのろとした所作で直した。そういや眼鏡あるんだな、この世界。まあそれはどうでもいいや。それでこの後俺はほんとにどうなるんだ。

 今後についてのことを教えて欲しいな割と早急に、なんてぼんやり考えていると、医師が――どこか、全てを諦めたような表情になって――椅子に座り直した。木製の椅子が、ぎ、と音を立てるのが耳障りだと俺は思った。

「修復魔法が効果を発揮するということは、あなたは器物であるということです」

「……。……はい?」

 言われたことが飲み込めなくて、俺は瞬きをする。器物? 確かに人形みたいな女の子だなあなんて思ったけど。

「人ではなく、物であるということです。そう法律で決まっております」

 あっ、法律で!? そう決まっておられるんだ!? へー!? きっつい法律、いやきつくはないのか……だって死んだ人間が動き出すなんて普通ないもんな……え、ないよな……ない世界だよな……? 当の医者が困惑してるんだからないってことでいいんだよな。この様子だと死者を蘇生させる魔法とかもなさそうだけど。その認識でいいのかな。

 少なからずショックを受ける俺の前で、医師が続ける。

「そして、器物である以上、あなたに人として権利はございません」

 俺、人権ないんだぁ!? どっ、どうなるんだそれ!? 受け止めきれない衝撃に、俺は思わず「えっマジですか?」と素で口走ってしまった。いやだって人としての権利がないって相当ヤバい、何されても裁判で負けるってことだぞ。そりゃ驚くだろうが。唇が引き攣ったのもわかった、絶対育ちの良くなさそうな表情してると思う。というかこれ……どうすんだマジで……? 俺どうなんの? いきなり「火葬するか」とか言って火をつけられても文句言えない状況じゃねえか。憑依モノでこんなハードモードスタートなことあんの? ゲームなら情報聞いた瞬間速攻終了してイージーでやり直すが?

 あまりの状況に強張った俺の顔を、医師がまじまじと見る。

「……セレスティーヌ様の体ではあれども、やはりセレスティーヌ様ではないようですね」

「あ――え、ええ、はい」

 隠し立てしたってしょうがないので、俺は頷いた。どうせボロが出るから。なんせ記憶が一切ないんだから、セレスティーヌのふりも出来やしない。

「俺はその、セレスティーヌという女の子ではないです。十九歳になる直前だった、ただの一般男性です」

 俺の言葉に、医師が再び重いため息を吐いた。その姿に、先程クラッシュした自責の念が戻って来るのを俺は感じた。そりゃそうだ、当たり前過ぎて文句のつけようがない嘆きだ。十六歳――医師が最初に教えてくれたのは、セレスティーヌちゃんの年齢だった――女子、しかも結構貴い身分っぽいお嬢さんが死んで、生き返った……わけではないけど、もう一度動き始めたら中身が男になっていたってね、それは多分周囲からしたら悪夢ですよ。

 そう、俺は大変申し訳なく思っていたのだが。

「此度のセレスティーヌ様は、そのような人物なのか」

「……え?」

 医師からは、とんでもない言葉が飛び出した。此度――こたび? どゆこと? そのような人物? え?

 呆然としていると、医師が疲れた声音で質問を俺に投げた。

「あなた、名前はなんと仰るのですか」

「そ、それが……わ……わからなくて……」

「然様ですか。以前までと同様ですね」

 同様なんだ。え、じゃあ、俺が来るまでの間に、つまり、それは何度も――

「あの」

 俺は、嫌な予感に、また唇の端が引き攣った。

「セレスティーヌ・オラール――というこの女の子は」

 もし俺の疑問が当たってるなら。

「今まで……何回死んで来たんですか?」

 そりゃちょっと、マジでハードモード過ぎるだろ。

 こんなに緊張しても、死んでるから手汗なんか出ないんだな、と俺は、やはり乾いたままの手のひらで鏡の感触を確かめていた。

 だが、返ってきたのは、存外軽い言葉だった。

「いえ、亡くなっておられませんよ」

「えっ……」

 死んでねえんかーい! びっくりしたわ! よかった、そこまでハードモードな世界じゃなかった。内心で胸を撫で下ろした俺に、医師が告げる。

「『亡くなった』と診断される前に、いつもは息を吹き返しておられましたので。そうして、その度に、今のあなたのような状況になっておられました」

 ごめん、やっぱハードモードだったわ。俺は気が遠くなりそうだった。マジで言ってんのかよ……。どういうこと? 何もわからないんだが……え?

 つまり、『セレスティーヌは死にかけるたび、別人になっていた』ってことか?

 本当にわからない。どういうことだ? 元のセレスティーヌの人格は? 人格がどんどん代替わりしていったのか?

 では、『セレスティーヌ・オラール』とは、『何』だ?

「あ、あの、し……質問してもいいですか?」

「どうぞ」

「さ……さっきお葬式を挙げられていた、『セレスティーヌ』という子は……『俺の前』は、『セレスティーヌ・オラール』だったという認識で……いいんですか?」

「それは――」

 医師が何かを答えようとしてくれた。眉根を寄せて、視線を俺から僅かに逸らして、苦い表情を浮かべていたが、それでも。そのまま、医師が、口を開きかけた時。

 俺の背後にあった扉が、キィ……と小さく軋むのが聞こえた。

 驚いて振り向くと、セレスティーヌちゃんそっくりの、だがひどく澱んだ印象を受ける、銀髪の男が扉を開けて、ひっそりと――と称するのが正しいと思わせる静けさで――立っていた。外見は本当に、男版セレスティーヌちゃんという感じだった。短く切った巻き髪に、高い背。率直に、人形みたいな人だな、とやはり俺は思った。そこまで含めて、男はセレスティーヌという少女によく似ていた。ただ、彼女とは一点、違う箇所があった。男の瞳は、鮮やかな赤色だった。男の身を包む、ベストまで黒いモーニングスーツに、そう言えば俺のせいで滅茶苦茶になったけど、本来葬式だったんだもんな、と思う。父親にしては若そうだし、お兄さんだろうか。この人にも謝るべきだよな、なんてタイミングを窺う俺の前で、男が表情も変えぬまま、静かに扉を閉める。その所作に、医師が息を呑む気配がした。男は、手に剣を持っていた。俺はそれを見ても、『ああ剣だ、魔法だけじゃなくて剣も使う世界なんだな。魔法があるから武器があまり発達しなかったのかも』なんて考えるだけだった。

 そうして、『ここに来る前の俺よりは年上に見えるし、二十代の前半くらいかなあ』なんて暢気なことを考えていた俺の、否、セレスティーヌの胸を――

「――……、は……?」

「ご当主様!」

 男が、素早く鞘を投げ捨てた諸刃の剣で、刺し貫いていた。 

 

 

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