にゃーとなけば猫

和寂

序章

特務中



『お兄ちゃん! 追手が来たよ! 距離300! 数は・・バギー2、上空に無人支援機1!』

「ポイントまであと少しなんだがな! レナ! 支援機は落とせるか!?」


玲那は右手を基点にライフルを実体化させながら答える。


『あんま狙撃は成績良くないけどねっ!』


対地速度そのままで、玲那はクルリと後ろを向く。


「スーツの相対座標を俺に固定!」

『おk!』


対物ライフルを照準しながらクォートスーツの慣性制御を射撃モードにする。


『目標物との距離200、相対速度0.2マッハ。やるしかないね!』


玲那が無人機を照準している間に俺は量子ワープポイントとの距離を確認しつつ、地上部隊への地雷撒き嫌がらせによる敵戦力の割り出しをする。

まだ予定ポイントまでもう少しあるな。


『ロックした! 射撃反動制御用意! ──発射!』


対人ライフルのマズルブレーキから特装弾が発射され、

無人機の手前約5mのところで無人機の干渉波により破裂。

内部から散弾兼チャフが撒き散らされる。


無人機は無数の散弾でボロボロになって落下していった。


『よし! バギーの方は!』


さっきの嫌がらせは確実にヒットしたが、効いていないようだ。


「あの速度であの強度は多分能力だな。硬化系の能力が使われた。恐らく敵は第三特殊部隊だな!」

『え!? ここは第六師団の管轄だよ? 第三隊とは仲悪いはず!』


そうだ。しかしあの量子硬化強度は第三隊くらいだ。


「なら隠密部隊なのだろう。それに・・・これ・・はどうやら三研のモノのようだ!」

『どうする!? あと80秒で敵の予想干渉圏内に入るよ!』


ポイントまではあと120秒か、微妙だな。


「仕方ない、戦闘用意! レナは振動系使えたよな!?」

『うん!』

「よし、量子干渉波最大展開! 固有周波数は2.4! ライフルはしまえ! どうせ効かない!」


玲那は右手を開き外側に振ってライフルを量子化する。

スーツを操作し、共振モードへ。


『干渉波展開! お兄ちゃん、いいよ!』

「よし!」


俺は右手で量子を掴み、そのまま具現化させた。


形状は〈槍〉

軌道は〈水平投射〉

数は〈50〉


「いけっ!」


50もの槍状の量子が水平に飛んでいく。


一瞬の量子の閃光


超高濃度の量子は量子場だけでなく物理的にも作用する。


それを防ぐには量子干渉波を展開する必要があるが、

干渉波の周波数によっては増幅されたり透過したりするので、

出来れば回避するのが好ましい。


まあ。だから弾幕を張ったのだけども。


『距離約180で着弾確認! ・・・敵対行動なし! やったっ!』


まともに食らったらしい。


「よし。帰投するぞ」

『うん!』



>>>



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なんとなく更新していく予定ですよろしくおねがいします

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