最終話 時は流れ

あの光が戦場を覆った後

合併軍は洗脳魔法が溶け


戦場にいた騎士団達は混乱した

混乱した騎士団達を魔族(マリア)が片っ端から殺していった


獣人軍はいち早く魔族だと認識し戦ったが

圧倒的力の差の前に全滅


疲弊していた魔人軍も魔族だと気付いたがリン師範が死んだ事により戦意を喪失

魔闘術の門下生達が文字通り命をかけて生存者を逃がした


生存者の中には俺、カイト、クレアを含む

ユーリも人類軍と同じく混乱していたが俺との会話で洗脳が溶けかけていた事もあり一緒に逃げる事が出来た


ユウシは何故か眠ってしまった

だが眠っているユウシの身体からはとんでもない魔力が吹き荒れていた


ユウシは勇者だったのだ


人間は魔人より魔法が下手で

獣人よりも弱い

だが魔族に対し唯一対抗出来る勇者が生まれる


勇者とは金色の魔力を纏い

魔族を滅ぼす者と言われ

魔族現れる所勇者現れる

と伝えられている


生まれつき決まっているのか

魔族が現れた時選ばれるのか

そこまでは分かっていない


1週間俺たちは逃げ続けた

地上はどこも魔族の攻撃を受け多くの人が死んだ


人間、獣人、魔人は絶望し

自ら命を絶つものまでいた


だが1週間してようやくユウシが目覚める

ユウシが目覚めてからは魔族に対抗する事が出来るようになった


魔大陸は魔族に乗っ取られたが

人間、獣人、魔人の生き残り達は人類大陸に集まり魔族に対抗するべく結束した


戦いは長引き2年にも渡った


2年の間に色々な事が起こった


まず俺とクレアの間に子供が生まれた

男の子で名前はルーアと名付けた


そして師匠が生きていた

あの時自爆する直前サボ先生が助けたらしい

サボ先生と師匠は知り合いだったみたい


それからカイトとユーリさんが交際を始めたらしい

上昇志向の強い2人は気があったみたいだ


ちなみにキルシは未だに独身である


クレアの事を紹介した時のキルシは恐ろしかった

初めてキルシに負けるかもしれないと思ったのは後にも先にもあの時だけだ


とまぁ色々あったのだが

そんな事もありながらも俺たちは魔族と戦った

個々の力は魔族の方が上だったが魂から呼べる魔族の数はそう多くなく

少しずつ魔族を倒していった


そして最後は旧マリアだけが残った

旧マリアは倒された魔族の魔力を吸い取り莫大な力を手に入れていた


最終決戦はユウシだけで戦った

俺達では手も足も出ないそんな次元の戦いだった


旧マリアは強かったが勇者の力は魔族に比例して強くなるらしくギリギリではあったがユウシが勝利した


それからの世界はまたバラバラに生きていくのではなく3種族で手を取り合って生きて行こうという流れになった


魔大陸は魔族跡地として封鎖され

人類大陸は名前を替えアスガルド大帝国となった

獣人大陸は夢大陸と名前を替え主に観光地として姿を変えて行った


俺は今サウストに家族3人で住んでいる

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