第49話 学年別最強決定戦②
*side 生徒会長
1年生の第1試合の前半が始まった
あの男も前半に出場するみたいね
さてあの男がボコボコにされる様子をゆっくり楽しみましょうかしら
対戦相手のヤン=グレタは入試の実技試験ではユウシに続いて2位だったけど面接での態度の悪さと学科の酷さから総合点はギリギリ合格ラインに届かず補欠合格で入学してきた問題児
普段の素行も悪く教師達からも敬遠される存在
仮にあの男がそれなりに強くても勝てる相手じゃないわ
「それでは第1試合前半始めてください」
アナウンスが流れた後二人が何か会話をしているように見えた
あの問題児余計な事言ってないでしょうね
会話が終わったのかあの男が考えるような仕草をとる
するとヤンが棍棒で殴りかかった
直後なぜかヤンが転がっていって、それをあの男が蹴飛ばし場外勝利
一体何が起きたというの?
あの男が何かしたとでも言うの?何も見えなかった
ルーカス=ウェルあなたは一体何者なの?
私をこんなにヤキモキさせる男なんてあなたが初めてよ
試合が終わった後も彼を見ていたら一瞬目が合った気がした
ドキッ
*
一回戦は難なく勝てた
周りを見たけど戦いが終わっている所は他にはなさそうだ
キルシが余裕をかましているしもうすぐ終わりそうなくらいかな?
一通り見てみたけどそんなに強そうな人はいなかった
それはそうとして問題は生徒会長だ
まさか直接僕を害そうとしてくるなんて正直予想外
生徒会長はどこだ…
いた!案の定僕の方を見てたな、一瞬目が合った
僕の方を見つめてそんなに僕が勝ったのが悔しいのか?
この大会が終わったら絶対文句言ってやる!!
後半に関しても圧勝していたユウシ以外は特に強そうな選手はいなかった
第2試合も8試合同時に行われ、第3試合は4試合同時に行われた
勝ち残ったのはもちろん僕とキルシとユウシ、残りの一人は入試の時総合4位だったライアン
ここまでは魔力を使わずに勝ち上がってこれたが次の相手はキルシ
流石に魔力なしで勝てる相手じゃない
だが次の試合からは同時ではなく1試合ずつ行われる為、魔力を使うにしてもかなり慎重に使わないといけない
かなり厳しい戦いになるだろう
まあ最低目標の1勝は達成できたし、キルシと真剣勝負出来る機会なんてなかなかない
魔力が尽きた時の練習として楽しんで戦おう
そして試合の時間はやってくる
闘技場の上でキルシと向き合う
いつも一緒につるんでいたから改めて向き合うとなんか照れる
「友達だからといって手加減はせんぞ」
「もちろん!むしろ手加減したら怒るよ」
僕とキルシは互いに笑みを浮かべながら構える
「それでは準決勝キルシくん対ルーカスくん始めてください!」
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