高木 瀾(らん) (15)

「あと……何が起きた?」

「ヤツの……とんでもない量の『気』のせいだ。攻撃を受けたと同時に……相手の体に『気』を流し込んだ。相手の体の『気』を乱してしまう量の『気』をな」

 私達の方にゆっくり近付いて来る「護國院」の院主リーダーの足下には……さっき、奴を攻撃した2人が苦しみながら倒れていた。

「飛び道具と『魔法』以外で、あいつを攻撃したら……攻撃した方が戦闘不能になる訳か……私の服の『防御魔法』は?」

って3〜4回かな?」

「全員で行くぞ。逃げても戦っても絶望しかねぇんなら……戦うだけだ」

 そう叫んだのは、「原宿Heads」のMC富三郎。

「あんたの事、脳筋だと思ってたけど、勘違いしてたわ」

 続いて「四谷百人組」の藤井詩織。

「見直してくれたか?」

「うん。見直した。私が思ってた以上の脳筋だった」

手前てめぇこそ、何だ、そりゃ?」

 藤井詩織の右手は刀の柄を握ろうとしていた。

「試してみたい事が有る。三十秒だけ、奴の目を引き付けてくれ」

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