第6話なんで僕に…

「ななな!なんとこの文系部は廃部しかけております!」


「あーまあそうですか。」


「翔平くん!なんでそんなに反応うすいの!」


「嫌だって人数が僕と部長しかいないじゃないですか。そらそうなってもおかしくはないかなと。」

そうこの文芸部はこの部長とこの僕しかいない部活だった。


あれはそう入学まもない頃僕はまだ1人でゆっくりと昼ごはんを食べるための昼食スペースに悩んでいた頃その時たまたま中庭で食べていた。

そんな時にいきなり

「君新入生だよね!いい部活を知っているだけど興味ないかなー?」

と話しかけてきたのが瑞稀先輩だった。

最初はなんだこの危ない勧誘みたいな言い方はと思って

「いや部活動にはあまり興味がないので、他を当たってくれるとありがたいです。」

とすぐに断りそこから逃げようとした。

でもすぐに手を掴まれて

「いやいや話くらいは聞いてよ新入生くん。

絶対いいから。」

「やめてください。新手の詐欺みたいな勧誘ですか。」

「ちがうよー。部活の勧誘だし。お願いだからとりあず部室に来てちょうだい。」

と半ば無理やり部室に連行されてなし崩し的に部活に所属することになった。


「そうだよ。私と翔平くんしかいないからやばいんだよ。なんとかしないと!先生にさっき部活を存続させるにはあと3人いるって言われて期限も三ヶ月くらいしかもらえなかったんだよー。やばいよー。翔平くん」と嘘泣きの演技をつかってくる。これはいつものパターンだ。


「別にいいんじゃないんですか。なくなっても。」


「なにをいうのさ。大事だよ。翔平くんもお昼ご飯食べるところなくなっちゃうよー。

それでもいいのー?」


たしかにここほどゆっくりできて1人でいれる空間はすくないだろう。

放課後でもたまに瑞稀先輩が顔を出しにくるぐらいで最初はなんでずっといないんだと思ったけどまあこっちとしてもありがたい話なのでそのことは言ってない。


「なんとかしようよ!」

となにも考えてなさそうな感じで瑞稀先輩が言ってくる。


「なんとかってどうするんですか?」


「それを今から2人でかんがえるんだよー。」


ほらやっぱりなにも考えてきてないパターンだ。


「そんなこと言ったって考えるのはどうせ僕なんでしょ?」


「そうだよ。翔平くん頭いいんだから考えてよー。」


ほんとにこの人は…


「まあもう昼休みも終わるんで教室にもどりますね。とりあえず何か思いついたら瑞稀先輩に言うんで。」


「ありがとうー!さすが翔平くん頼りになるー!!」


まあこうでも言わないと逃げれそうになかったから適当言っておいた。


そんな面倒ごとを安請け合いをしてしまう翔平だった。

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