セールーン飛空1990便墜落事故
セールーン飛空1990便墜落事故①:バルタザーレ捜査官による前段
○登場人物
・レイル=バルタザーレ(飛空艇事故調査委員会。連邦捜査官)
・ミリィ=セレネイド(連邦飛空局 空獣害防除課。国家魔術師)
・リナ=シャブラニグドゥス(四魔協 世界王者。魔剣士)
・ガウリイ=ラファエフ(四魔協 団体リーグチーム『ジャスティスセールーン』キャプテン。魔剣士)
古代竜人文明の遺産を解析することで、我々は飛空艇という空の移動手段を得ました。
しかしその高度な道具による事故は後を絶ちません。
この番組は、四大陸の空の安全のために戦う人々の記録です。
※これは実話であり、調査報告書および目撃証言に基づいて構成しています。
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セールーン飛空1990便墜落事故
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○レイル=バルタザーレ(カカナ連邦 飛空艇事故調査委員会・委員長)の証言
22023年の夏、カカナ連邦セールーン市を飛び立ったセールーン飛空1990便には、47人の乗客がいました。
その中には、世界的スポーツ『魔剣闘技』の団体部門における、カカナ最強チームが乗っていました。
団体リーグの優勝決定戦に臨むため、首都ワッサタウンのワッサタウン・ロイヤーズ国際空港へ着陸しようとしていたのです。
魔剣闘技は、生きた魔導器具である魔剣の加護を受け、魔剣士と魔剣士が命がけで戦います。
彼らは自らの魔剣技に強い誇りを持っており、相手より優れた技で相手を打ち負かすことを名誉とし、それを非常に重んじています。
特に現在の世界王者、リナ=シャブラニグドゥスの名誉への固執さは有名です。
彼女は敗北を知りません。
最年少でありながら最速で大陸王者になり、史上初の世界王者になった後、現在に至るまで、魔剣を交えて敗れたことは一度もないのです。
あまりの強さに大陸内では挑戦者がいなくなり、世界王座を創設しなければならなくなったほどです。
剣豪揃いの魔剣士の中においても、リナ=シャブラニグドゥスは生きた伝説なのです。
そのリナ=シャブラニグドゥスと、セールーン飛空1990便が、その後の飛空の安全を大きく変えることになるとは、そのとき誰も知りませんでした。
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