第16話 勉強会という名の設定回

今日は図書館でローザに勉強を教えてもらっている


フレイとアメリも一緒だ


ローザとフレイは勉強がかなり出来るようだ。

それに比べてアメリは勉強が出来ない。いわゆる脳筋というやつだ。

フレイがアメリに勉強を教えているけど、アメリは体が拒否反応を起こしているようだ。

アメリ曰く「大人になってから必要なのは勉学よりも剣技。机に向かう暇があったら剣を振るべき」との事


僕もこれには同意だ。最低限の知識は必要だと思うけど、学校で習った事のほとんどは大人になってから使わない。

それでも僕はちゃんと勉強するんだけどね


ローザにはこの国の歴史について、特に教えてもらえるようにお願いしてある。

初等部で習う内容からだ。


この国の隣には帝国領と魔族領があるらしい。


帝国とは昔に領土を奪い、奪われの血みどろの戦いを繰り返していたそうだが、今は停戦協定が結ばれているようだ。

ただ、過去の事を考えると次の戦争の準備期間としか思えない。

正直、戦争なんて行きたくない。行かされそうになったらなにかしら理由をつけて逃げようと心に決める。防衛ならまだしも、領土拡大の為とかもってのほかだと思う。


魔族領には魔王がいるらしい。

でも勇者はいないみたいだ。ローザに聞いたら勇者って何?って聞かれた。

魔族とか魔王って聞いて、人間の敵かと思ったけど違った。ただの種族が違うだけで人間と変わらないらしい。

魔法に優れやすく、角と尻尾が生えてるのが特徴だ。

この学校にも何人か通っているらしい。まだ見た事ないけど。


後は帝国領の向こう側に獣人が多く住んでいる街がある。

ここはどこの国にも属しておらず、獣人が虐げられてた時代につくられたみたいだ。

今はそんなことはなく獣人も普通に暮らしている。クラスにも1人獣人の女の子がいる。

正直、モフモフの耳に触りたい。尻尾でもいい。でもダメみたいだ。

勝手に触るのは重罪らしい。それくらい獣人にとっては嫌悪される行為のようだ。友達同士とか親しい仲なら触ってもいいらしい。

なんとかして触らせてもらえないかな。ピクピクしている耳を見るたびに触りたくなる。


エルフはどこかの森に住んでるらしい。

エルフは長命で森でひっそり暮らしているらしく、あまり人前に出て来ることはないようだ。

勝手に美人のイメージなので会ってみたい


あとは魔物と呼ばれるモンスターがいる。

どうやって生まれて来るのかは解明されてない。森とか街道にも出るし、ダンジョンの中にはウジャウジャいる。

魔物を倒すと普通に訓練するよりも強くなるみたい。何故かはわからないそうだ。

神の所で選べたスキルの中に経験値系のがあったから、多分魔物を倒すと経験値がもらえてレベル的なやつが上がるのだろう。たぶん。

いつか創造で鑑定を創って確認したい。

でも鑑定は、必要魔力が多いとかではなくて創り方がわからない。

他のスキルとかだとこんなのが創りたいって思いながらボードを触るだけで創れるのに。


それから魔術についても教えてもらった


魔法はスキルが無いと使うことが出来ない。

魔法スキルを覚えるには先天的に獲得している場合と後天的に獲得する場合がある。

先天的に覚えているのは稀で姉のエレナがこれにあたる。

後天的に覚える方法は長時間にわたる訓練により体に覚えさせるかスキル書という本を読むことで獲得出来る。

魔物を倒したら獲得することもあるらしいからレベルアップでも覚えるのだろう。たぶん

僕の場合は絶対に特殊だ。


先天的に獲得したスキルの方が後天的に獲得するよりも強力な傾向がある。

これはなんとなくわかる。元々獲得しているって事は才能があるってことだろう。才能がある人とない人、どっちが上手くスキルを使えるのか考えれば当然だと思う。


スキル書は希少なのもあるが、基本的に見つけた人が使ってしまうので出回ることが少ない。

なので、子供の頃から学校で授業を受けて、なりたい自分像を確立して訓練を積む。


初等部でスキル獲得を目指して、獲得できた生徒は中等部でスキルの使い方を学ぶ。獲得できなかった生徒は引き続きスキル獲得を目指す。


僕のいるAクラスとBクラスはスキルを獲得した人、CクラスとDクラスはスキルを獲得できてない人が在籍している。


高等部になるとスキルをさらに磨き上げる。同じスキルでも使う人によって個性が出てくるのがこの頃だ。

卒業してからは自分のスキルにあった職業に就いて、稼ぎながら訓練を続けるようだ。

何とも先の長い話だ。


これを考えると既にスキルを獲得している僕は中等部からで合ってるように思える。


その後、算術も教えてもらったけど、これは前世の記憶が残ってるので僕の方が出来るくらいだ。

机に向かうよりも体を動かす授業が多いからしょうがないけど、内容は四則演算が出来れば後は応用が少し増えるくらいだった。

まあ、6歳児がスラスラと計算できたらおかしいから、わからないフリをした


僕がこうやって勉強している間にアメリは逃げ出したようだ。フレイが呆れた顔をして自分の勉強をしていた。

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