ほう、ああ、ふむ

「よいよい、よいよい、夜な夜なよいよい」


 宵闇の中、ヨナじいさんの歌が聞こえてきた。


「よいよい答えがよいよいよい」


 歌えば歌うほど、四つのキノコが大きくなっていく。やがてぽとり、ぽとりとキノコが落ちた。それを拾い集めたヨナじいさんは目をこらして占いを始める。


「ほう、ああ、ふむ」


 驚き、微笑み、頷いた。

 けれど、四つ目のキノコを見たとたん、ヨナじいさんは「おお」と呻き声を漏らしてしまった。


「そうか、そういうことだったか」


 ヨナじいさんはテーブルの上に目を留めた。そこには何度も何度も目を通した手紙が置いてある。


「かえるときがきた」

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