最初の相談
最初の客が来た。染物屋のヤギだ。ヤギは白いヒゲをいじくりながら、こんな相談をした。
「来年は何色が流行るかな?」
ヨナじいさんは酒を飲み干して言う。
「夜になったら答えを聞きにおいで」
帰り際、ヤギはおずおずとたずねた。
「ちなみに、ヨナじいさんの好きな色は?」
「多すぎて選べんわい」
「いや、一つ選んでくれ」
「妙なことをきくもんだわい。それも夜になったら聞きにおいで」
ヤギは「それでは」と、何度も振り返りながら帰っていった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます