よいよい占い
街外れにヨナじいさんと呼ばれるカエルがいた。おっとりした性格で、よく当たると評判の占い師だ。
その占いというのがちょっと風変わり。朝、客の話を聞きながら酒を飲むのだ。昼にはヨナじいさんの頭のてっぺんからにょきにょきとキノコが生えてくる。夜になるとヨナじいさんは立派に育ったキノコの形や色や模様で占いをするのだった。
「よいよい、よいよい、夜な夜なよいよい」
ヨナじいさんはキノコが大きくなるのを待ちながら歌う。
「よいよい答えがよいよいよい」
だから、ヨナじいさんの占いは『よいよい占い』と呼ばれていた。
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