第四夜

 仕事終わり。

 冬の外はほんとに寒い。手がかじかむ。

 会社から徒歩5分、いつもの駅。

 駅には帰宅する男女の姿。顔は皆疲れ切っているようだ。

 そんな駅の改札口前、僕を待っている人がいる。

 白いロングコートに茶色のマフラーを巻き、ライトで輝く黒色のロングヘアー。

 僕が少し前のクリスマスでプレゼントした黄色の手袋をはめてくれている。それを見ると少しほっこりする。

 20メートル前、彼女が僕のことに気が付く、表情がやわらかくなる。

 10メートル前、僕は小走りになる。彼女はこちらを見つめる。

 5メートル前、彼女が僕のほうへ歩き出す。僕はあえて立ち止まった。

 彼女が来てくれることが嬉しいんだ。僕はふと、そう思った。

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おやすみ前の3分小説 @Team_NE_CK

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