あなたがそういうから

ハメリュ

第1話

あなたがそういうから、あの人を押したの、あなたがそういうから、あの男を流したの、あながそういうから、あの女に盛ったの。

知っていたけど、言わなかった事も何度もあった。

あなたの側に居られるなら、奥さんや子供、他の愛人も何でもなかった。

あなたは、本当の私を愛していてくれていたから。


出会ったのは私が15歳の時。先生は社会の先生だった。

 先生には、よく社会科の勉強を、学校帰りに教室で教えてもらった。

その頃私は僕だった。先生とずっといたくて、難しい本も勉強して先生とずっと話せるように、質問を並べてたてた。

先生も、僕を好きになった。

初めての恋だった。初めてのキスだった。

誰も知らないはずだった。


ある日、同級生の女子が僕の事を好きだと言ってきた。僕は恐くて先生に直ぐに言いに職員室に向かった。

その子は、僕の後を付いてきていて。先生と歴史資料室に入って話しているのを、聞かれてしまった。

その子は、僕の事を好きだと言ったくせに、手の平を返したように、次の日学校中に噂を流した。

僕と先生は、離れ離れにされた。

先生は、学校を辞めさせられて、僕は自宅謹慎になった。母親が気にして転校させた。それは、それで良かった。でも、先生に死ぬほど会いたかった。



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