【雑記】四 キャタクターシステム試案
エールンドレ専用と言う訳ではありませんが、新しいキャラクターシステムに関する試案を出してみたいと思います。あまり具体的では有りません。曖昧模糊としています。
以下、ご覧いただければ幸いです。
【身体能力系――総論】
一般的なRPGでは、「筋力」「敏捷性」「耐久力」そして「体格」と言ったものが基本能力値でしょうか?
あと「知覚」系の能力も、こちらの範疇で好いと思います。
「筋力」は近接戦闘、「敏捷性」は射撃と回避、「耐久力」は体力そのものに影響を与えます。「体格」は「筋力」や「敏捷性」にプラスマイナス修正を加えたり、「耐久力」にも影響を与えます。
多くのRPGシステムは、上の通りだと思います。
しかし、とあるRPGをやってて、プレイヤー全員が「敏捷性」バカなキャラクターを作成したことが有りました。そのゲームの性格上、他の能力値は高くても、あまり意味が無いので仕方が有りませんでしたw
これでは面白くないと思ったので、様々な身体系能力値が複合的に影響しあうシステムは無いかと考えてみました。紙と鉛筆だけだった時代は面倒なだけでした。しかし、今や表計算ソフトを使えば、容易いことでしょう。
【身体能力系――基礎値】
そこで、改めて定義しなおしてみました。能力値の名称は未だ未だ一考の余地が有ります。
基礎値として「筋力」「柔軟性」「体格」「知覚」を設定しました。
「筋力」――
大抵のゲームでは単純に筋肉量という解釈だと思います。本試案では、筋力の鍛練度とうい解釈にします。どれだけ、筋肉が鍛えられていて体脂肪が低いかということになります。本試案では様々な能力値に影響を与えます。
「体格」などと複合して、筋力量が決まります。その為、「筋力」の値が高い者が、低い者よりも「腕力」が有るとは限らないのです。
「筋力」は、現実と同じく鍛練次第で、増えることも減ることも有ります。
「柔軟性」――
文字通り体の柔軟性です。単独では特に役立つ能力値ではありませんが、他の能力値と複合して効果を発揮します。
例えば、「敏捷性」は「筋力」と「柔軟性」の複合で割り出します。「敏捷性」を測る指標である反復横飛びの正体は、「筋力」と「柔軟性」の複合で恐らく間違いないでしょう。
「柔軟性」も、鍛練次第で増減します。実感として、「筋力」よりも先天的な素質に左右される様な気がします。
「体格」――
文字通り体の大きさです。「体格」と「筋力」を複合して筋肉量「腕力」を割り出します。また「体格」の大きさは「敏捷性」に影響を与えます。大きい方が不利になり、小さい方が有利になるでしょう。
「耐久力」にも影響を与えると思いますが、今一不明な点も有るので、本試案では保留にします。関取やレスラーが異様に体格が大きいのは、打たれ強くなる為、要するに「耐久力」を上げる為と聞きます。一方、持久力的な「耐久力」の王者であるマラソン選手などは、極限まで体脂肪を削った様な体をしています。
この点のみならず、身体系能力値全般について、体育学の専門家も意見も伺ってみたいものです。
「体格」は成長期の中は伸びますが、大人になれば止まります。子供キャラから成長させる必要も無いので、固定値で宜しいかと思います。
「知覚」――
主に視力を前提に考えています。聴力、嗅覚などを分化すると面倒なので、それらを含めた能力値にしておきます。場合によっては、第六感的なものを含めて好いかもしれません。物事を見たり感じたりするだけではなく、様々な能力値や技能に影響を与えます。本試案での「知覚」は、手先の器用さも含みます。
「知覚」は「敏捷性」と結びついて、回避や射撃などに影響を与えます。鍵開け、忍び歩きなども「知覚」の派生技能に成るでしょう。矢作や鍛冶、金銀細工、裁縫、機織りなどにも影響を与えるでしょう。でも、細かい技能はNPCに任せ、プレイヤーキャラクターからは省いても好いかもしれません。
尚、「知覚」が成長するかどうか疑問です。少なくとも実感として、単純な視力は、先天的な素質であり、老齢により下がることは有っても、あまり上がらない様な気がします。
【身体能力系――複合値】
次に、基礎値「筋力」「柔軟性」「体格」「知覚」から割り出される複合値を設定します。複合値には「腕力」「敏捷性」「耐久力」が有ります。
「腕力」――
「腕力」は、「筋力」と「体格」から割り出される筋肉量です。一般的なRPGで謂う所の「筋力」に相当する能力値です。
現実に則すると、女性キャラクターの場合、「体格」で男性キャラクターよりも小さくなるでしょう。更に同じ「体格」でも、筋肉量に差が出ます。だから、殆どの競技では男女別に行われる訳です。
以上の様な要素が複合する為、同じ「筋力」のキャラが同じ「腕力」とは限らなくなる訳です。
「腕力」は、近接戦闘の打撃力、強い弓を引く能力に影響を与えます。しかし、実際の剣技や投擲能力などは、前述の「知覚」や後述の「敏捷性」と複合すると現実的でしょう。
「敏捷性」――
「敏捷性」は身体的な俊敏性を表しています。「知覚」と複合して回避値を割り出します。登攀や壁登り、綱渡り、飛び降りなどのアクロバット技能も「敏捷性」に左右されます。
戦士系から泥棒系、様々な職業クラスで役立つ能力値に成ります。
「耐久力」――
「耐久力」については、あまり考えが纏まっていません。打たれ強さ、所謂HP的な「耐久力」と持久力的な「耐久力」に分けて設定しても、好いかもしれません。
いっそ、HP的な「耐久力」を切り捨て、持久力的な「耐久力」一本にしても好いかもしれません。
HPの減少も、打たれて怪我した訳でなく、斬り合って回避して疲労したところで止めを刺される、と解釈できないことも無いからです。
【知的能力系】
小説にしろRPGにしろ、自分よりも身体能力の高いキャラは、高いステータスを付与すれば演じることが出来ます。しかし、自分よりも知的水準の高いキャラは、高いステータスを付与しても演じ切れません。巧く誤魔化して、虚勢を張るのがせいぜいです。
そこで次の様なアイディアを長らく温めて来ました。テーブルトークのRPGのプレイヤーキャラクターに、知力・教養系の能力値要らないんじゃないか?
つまり、プレイヤーの知力・教養が其の儘キャラクターの知力・教養になるのです。
身体虚弱なプレイヤーが、精力絶倫なキャラクターをやっても全然問題ないと思います。本人のイメージとは懸け離れると思いますが、ご愛敬でしょう。
しかし、知力・教養が弱いプレイヤーが、偶々骰子振って頭脳明晰なキャラ作った所で違和感しかありません。能力値で下駄履かせても、それらしく振る舞えないでしょう。せめて、虚勢でもガンダルフや諸葛孔明っぽく振る舞るまって欲しいものです。それすら出来ないプレイヤーには困ったものです。
大抵のRPGに於いて、知力系の能力値は魔法の発動や制御に影響を与えるでしょう。それでも、知力・教養系の能力値を省こうと思います。
そもそも魔法ルールは面倒くさいです。自分はGMやる時も、うろ覚えでしたw
魔法使いやりたいプレイヤーが責任を以てルールを覚えれば好いのです。魔法ルール判らないのに、魔法使いやりたがるプレイヤーは迷惑です。初心者に教えるのは吝かではありませんが、何度教えても、魔法ルール覚えられないプレイヤーが魔法使いキャラやるのは本当に迷惑です。周りのプレイヤーにも、GMにも負担にしかならないでしょう。
魔法ルールそのものが、ハンディーになるので、態々知力・教養系の能力値を設定しなくても好いという考え方です。
尚、NPCについては、目安として知力・教養系の能力値を設定しても好いでしょう。
【意志力】
知的能力系とも境界線が曖昧ですが、この能力値は重要です。これは身体能力系の「耐久力」に影響するでしょう。その他、忍耐力を示す技能にも影響します。更にキャラクターのカリスマ性も左右するでしょう。
また本試案では魔力にも影響します。人類学用語の「マナ」というのも、人智を超えた魔力でもあり、カリスマ性の高い人物のオーラも指します。現実世界の魔術や呪術も、小手先の技ばかりではなく、その根源には術者の意志力が左右していると思います。
こればかりは、自分の様に根性の無い人間でも、能力値として下駄履かせないと困ります。キャラシステムが成り立たないでしょう。
【外見値】
外見値は役に立たないと考えるプレイヤーも目の当たりにしています。しかし、キャラクターの外見は大切でしょう?
外見値それだけで魅力になります。外見値に意志力が加味されれば、強烈なカリスマ性を発揮するでしょう。外見値に身体能力系が加味されれば、美しさが引き立てられるでしょう。
身体能力値が酷い場合、肥満を意味します。要するに体格値が大きい割に、筋力値が低いキャラクターです。しかし、肥満を美と看做す世界では魅力なんでしょう。
【魔法システム】
剣と魔法の国が大好きな方々には不評とは思いますが、現実世界の呪術を前提にした魔法システムを試案します。はっきり言って地味です。出来ることも限定的です。
現実世界の呪術や魔法とは、実は我々の身近な所にあるのです。詳しく書くと、話は長くなり、敵も作るので、話を移しますw
端折ってエールンドレの魔法を語ると、要するに魔法は宗教と一体不可分な存在です。政治のことを「まつりごと」とも言います。祭祀、所謂宗教と政治も境目は曖昧です。魔法は政治宗教と一体不可分な複合体なのです。
現代でも、憲法上は政教分離してるにも関わらず、政治は「まつりごと」であり非常に呪術的です。だから、合理性の欠く馬鹿馬鹿しい神学論争に終始することは屡々です。これは国内政治ばかりではなく、国際政治や国際世論も同じです。現実に合わない、偽善的な理念・理想も同じ穴の狢です。
話をエールンドレに戻します。エールンドレの「まつりごと」でも、馬鹿バカしい議論もすれば、理に適った議論もします。その「まつりごと」は何の為にするかと言うと、人心収攬の為です。「まつりごと」の為に人心収攬してるとも言えます。人心収攬の結果、民は王を敬い、法を守り、年貢を献上するのです。政祭一体の「まつりごと」こそ、エールンドレの魔法の正体なのです。言い換えると、エールンドレの魔法は、精神操作が主体になるのです。カルトの様な悪事はしませんが、構造的にはカルトと大差ありませんw
しかし、精神操作と言っても洗脳ばかりではありません。そもそも、王や神官自身も洗脳されていて、民衆を洗脳しているという自覚がありません。
王が祭事で民衆に施したり、神官が相談事に応じたり、吟遊詩人が歌を歌ったり楽器を奏でること、これらは人々の心を癒します。これこそ、日常的に使われる精神操作系の魔法なのです。
神官が行う治療行為でも、プラシーボ効果が働いて、薬本来の効能以上に治癒効果を発揮する。これもまた精神操作系の魔法なのです。
これたは全て神々の御利益、所謂神霊界の魔法の様に思われています。しかし、実態は精神操作なのです。それに気付いているエールンドレ人は居ないでしょう。
漸くRPGの魔法システムの話に入ります。逐一細かい呪文については言及しません。本題では、キャラクターの魔法属性について説明します。
超名作『D&D』には、アライメントという意味不明なルールが有ります。各キャラクターは、アライメントの様な魔法属性を持ちます。魔法属性は以下の二つに大別できます。
1.0「信じる者」――
好い用語が浮かばないので、取りあえず「信じる者」で通します。
「信じる者は救われる」なんて名言が有ります。魔法は「信じる」からこそ発動し、「信じる」からこそ影響されるのです。治癒魔法も、信じてるからこそ、プラシーボ効果を発揮して通常よりも早く治癒するのです。
ゾロアスター教的善悪二元論を適用すると、「信じる者」を更に二種類に分けても好いかもしれません。「善を信じる者」と「悪を信じる者」です。
1.1「善を信じる者」――
エールンドレの住民は全て「善を信じる者」です。善を奉ることにより、様々な御利益を受けます。また善の力で悪の呪詛に抵抗します。「善を信じる者」は呪詛魔法を使えません。専守防衛の白魔法のみを使います。
1.2「悪を信じる者」――
要するに悪魔崇拝者です。建前としてエールンドレには存在しません。「悪を信じる者」は、呪詛魔法による攻撃に特化しています。善の力である白魔法から一切の恩恵を受けません。白魔法は攻撃力は無いので、抵抗する必要はありません。「悪を信じる者」同士で呪詛魔法で攻撃し合うことが有ります。その時は悪の力で悪の呪詛に抵抗します。
1.3「善悪を信じる者」
「信じる者」の第三の派生で、善と悪両方を信じる者がいても、好いかもしれません。白魔法も黒魔法も両方使えます。しかし、善か、悪か、どちらかに偏った者に比べると魔力が落ちます。両方使える分だけ、能力が中途半端なのです。これは、善悪両面を持ち合す凡俗に相応しい属性に違いありません。
2.0「信じぬ者」――
これが二大魔法属性の一つです。魔法を全く信じていない者です。筋金入りの無神論者や合理主義者です。魔法による影響を一切受けません。精神操作や呪詛など全く効きません。そして魔法の恩恵も一切受けません。
こういうキャラクターは、ある種の悟りを開いた賢者であります。魔法を使わないにもかかわらず、魔法に流されない姿は、却って大魔法使いの様に見えるでしょう。エールンドレの神話に登場する大賢者ウズルグパラングは、神官でありながらも、実は「信じぬ者」であったのかもしれません。
知的能力割愛のルールを愚直に援用すると、この属性を持てるプレイヤーなど居ないでしょう。勿論、そんなGMも居ません。世の中の人間は、筋金入りの無神論者や合理主義者を自称していても、どこか迷信や呪術、宗教的な心証に囚われているものなのです。これは皮肉なので、無視して下さいw
【運勢値】
魔法システム面倒くさいから、「運勢値」に集約したいのが本音です。これで都合の悪い結果は無かったことにし、都合よく願いを叶えたりします。
もし、キャラクターの能力値を骰子振で決める場合、総能力値が高いキャラには低目に、或いは無し、低いキャラには高目に付与しようかと考えています。能力値の高いキャラは実力で生き延びて来た。能力値の低いキャラは運だけで生き延びて来た。という理屈ですw
魔法システムに替えて、この「運勢値」に「信じる者」のルールを適用してみます。
1.1「善を信じる者」――
自分を守る行為、他人を守る行為、白魔法的行為のみに「運勢値」を使えます。この属性を持たない者に比べて数倍の「運勢値」を持ちます。
1.2「悪を信じる者」――
呪詛や攻撃のみに「運勢値」を使えます。狂った復讐者みたいな者です。呪詛の為なら、我が身を顧みません。「悪を信じる者」も、属性を見た無い者に比べて数倍の「運勢値」を持ちます。
1.3「善悪を信じる者」
あらゆることに「運勢値」を使えます。その代わり、使える「運勢値」は低いです。
以上、こんなところです。
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