【ウェブ作家生活10周年記念エッセイ】佐伯達男のテレビのハナシ

『のびちゃんキライ!!』といよんのに、しずかちゃんとのび太くんを無理やりむすばせるのはいかんと思うけど、いかがでしょうか!?

2020年秋に全国の映画館で上映された映画『スタンドバイミードラえもん２』（東宝・テレビ朝日・シンエイ動画などの制作）に関連するエピソードである。

映画は、藤子不二雄先生の原作『ドラえもん』の単行本２巻に収録されている『ぼくが生まれた日』と単行本４巻に収録されている『おばあちゃんの思い出』と他何編の話から構成された作品である。

ぼくが子どもの時分に『ドラえもん』の単行本をよく読んでいたので、おおかたのストーリーは知ってる。

けれど、それ話したら長々となるのでやめとこわい…

話を変えるけど、ぼく自身は『しずかちゃんにふさわしいお相手は、ほんとうはいないのではないのか？』…と思うけど…

劇中、幼い頃ののび太くんの思い出のシーンがあった。

しずかちゃんがのび太くんに『のびちゃんキライ!!』と言うて突き放したシーンがあった。

それからいろんな出来事を経て、しずかちゃんはのび太くんと結婚することになった。

挙式当日、しずかちゃんがのび太くんがいないことを心配していた。

しかし、ぼくとしては『こんな時だけムシがよすぎる!!』と思う。

ちいちゃい時、のび太くんに『キライ!!』と言うて突き放しておいて、今ごろなにいよんぞ…

ホンマに都合よすぎるわ…

これには、きちんとしたワケがある。

単行本25巻の最後の話で、しずかちゃんと出来杉くんがお芝居の練習をしていた時にのび太くんが怒っていたあのシーンをご存じでしょうか？（『のび太の結婚前夜』に関連する話であった）

そのほかにも、しずかちゃんと出来杉くんが仲良くしていたシーンがたくさんあったと思う。

交換日記までしよったけん、しずかちゃんはのび太くんを見切って出来杉くんと結婚すると決意したと思う…

他にも、単行本12巻で大学生の男と部屋で楽しくおしゃべりしよったし、親類のイトコの男とも仲良くしよった…

のび太くんがおもろない顔をするのも無理あらへん…

ほやけど、しずかちゃんは出来杉くんや他の男たちの家の本家の主夫婦から『ゴハイリョ願います…』と厳しく言われたと思う。

しずかちゃんは、ところかまわずに『好き』『愛してる』などと複数の男に言いまくっていた…

ほやけん、男たちの家の人たちはしずかちゃんに『ハイリョと言う字を辞書で引きなさい!!』とあつかましく言う。

（世間体があるから、そのように言う）

言われたしずかちゃんは『なんであつかましい声で辞書ひけと言うのよ…』と言うてはぶてると思う。

だから、しずかちゃんはのび太くんに愛を求めたのか…

…と言うことになるわけだ．

しかし、のび太くんのご両親もしずかちゃんにハイリョしてほしいと求めるだろう。

のび太くんのご両親は、のび太くんにしずかちゃんと結婚してほしい気持ちはあるかもしれない…

けれど、『（仲人の）ご夫婦のメンモクをつぶしたくない…』とか『のびちゃんの花嫁さんは、よそ（の土地）の生まれの女性の方がいいと思う…』などの理由で消極的になっている。

あるいは『やっぱりのびちゃんには、嫁はんは必要ないのでは…』と言うことも考えられる。

そのように考えれば、しずかちゃんとのび太くんが結婚することは非常にむずかしいと思う。

しずかちゃんは、出来杉くんやのび太くんや他の周囲の男の家の本家から『ゴハイリョ願います』と言われたあと、すなおにしたがうと思いますか？

のび太くんは、しずかちゃんよりもよその（土地の）生まれの女性が結婚相手にふさわしいと思いますか？