第43話 新しい力☆

「ライトさん、愛しています……」


 ――ピコーンッ


 んん!? リディアと寝る前に話してたらいつもの音が!?

 なんか、アーニャもリディアも最近疲れていたのか、イチャイチャするのを断ってきた。

 体調が悪い時に無理させるのもねぇ。

 なので二人を癒してあげようと、俺なりに頑張ってみた。

 それが良かったのかな?

 

【配偶者満足が上限に達しました。成長ボーナスとして新しい派生効果がアンロックされます】


 おお、新しい派生効果か。

 ここで分かったことがあるぞ。

 リディア、アーニャの満足度を上げると派生効果が生まれる。恐らくステータスも上がっているだろう。

 

 ということは村民満足度を上げることで壁のレベルが上がるのかな?

 今日は眠いから明日確認してみよう。

 

「ライトさん、愛してます……。好きなの……。大好きなの! やっぱり我慢なんて無理っ!」

「リディアさん?」


 なんか急にリディアが元気になったぞ。

 具合悪いんじゃなかったっけ?


 破るが如く服を脱がされてしまった。

 だが俺は挑まれた勝負には全力で戦う男なのだ!

 大和男子を舐めるなぁ!

 むしろ俺がいっぱい舐めてやる!

 何を舐めるのかは秘密だ!

 

 ――ピコーンッ


 おや? またあの音が。

 

【派生効果、感度調整をアクティブにしますか?】


 感度調整? それが新しい力なのかな?

 ちょっとステータスを確認してみるか。

 リディアのイチゴちゃんをペロペロしつつ自分のステータスを見てみる。



名前:前川 来人

年齢:40

種族:ヒューマン

力:80(+30) 魔力:0 

能力:壁レベル2(竹)

派生効果①:敷地成長促進

派生効果②:遭難者誘導

派生効果③:感度調整(1~3000倍まで調整可能)

派生効果④:A/P切り替え(効果の有無を選べる)

配偶者:リディア、アーニャ

 


 なんか分かっちゃった気がする。

 ちょっとだけ試してみるか。


(YES。感度を2倍に調整)

【対象をリディアに設定。感度調整を行います】


 次の瞬間……。


「んひぃぃんっ……」


 なんかすごいことになった。



◇◆◇



 目が覚めるとリディアは裸でピクピクと痙攣していた。

 あちゃー。毛布がしっとりしてる。これはしっかり洗わないとなぁ。


「リ、リディア、大丈夫か?」

「あへぇ……。駄目ですぅ……」


 あへぇって。やっぱり新しい派生効果ってアレの感度を上げる力なんだろうな。

 役に立たねぇ! これは封印決定だな。

 しかしもう一つの派生効果は素晴らしい。

 これがあれば一つ心配事が解決することになる。

 心の中で念じてみる。


(派生効果切り替え。オールアクティブ。敷地内成長促進ON。遭難者誘導OFF。感度調整OFF)

【受付完了】


 いつもの天の声が聞こえてきた。

 ふー、これでよし……。


「お、おはようございます。リディアさん、どうしたのですか?」

「アーニャ? おはよ。リディアは多分大丈夫だと思う。ちょっと片付けを手伝ってくれるかな……」


 未だに動けぬリディアの世話を任せ、俺は色んな液で濡れた毛布をしっかり洗って干しておいた。

 そしてようやくリディアが復活したので、朝食を食べつつ何があったのか話すことにした。


「あのさ、実は昨日新しい力を手にいれたみたいでね」

「すごい! それはどのような力なのですか?」


 とアーニャは期待の眼差しで見てくる。

 リディアはまだ本調子ではないらしい。

 時々痙攣しつつお股を押さえている。


「大丈夫?」

「は、はい。でも押さえておかないと漏れちゃいそうで……」


 何が漏れそうなのかは聞かないでおこう。

 せっかくなので俺のステータスを二人に見せておくことにした。


「この感度調整というのは……」

「も、もしかして……」


 リディアさん、正解です。

 

「あ、あぁ。実は昨日ちょっと試してみたんだ。感度を2倍にしただけなんだけど」

「あれで2倍なんですか!?」


 めっちゃ驚いていた。

 確かに俺も驚いたしなぁ。

 これでもし感度3000倍を選んでいたとしたら。

 リディアは退○忍と同じ道に堕ちるはめになっただろう。


「なんかライトさんが怖くなってきました……」

「2倍であの惨状なんですね……」

「ま、まぁ感度調整は封印するから安心してくれ」


 もし下手に使ったら二人の命が危ないからな。

 

「そんなことよりもこのA/P切り替えを見てくれ!」

「なんですか、これ?」


 むふふ、これこそが超有用な力なのだ!


「これはね、俺の派生効果を自由に無くすことが出来るんだ。今は敷地内成長促進だけ有効にしてある」


 つまりAはアクティブ、Pはパッシブということだ。

 俺の派生効果はパッシブ……つまり常に効果を発動している状態だった。

 そこでアクティブに切り替え、効果を無効にすることが出来るようになったってことだ。


「でもそれがどう有効なんですか?」


 とリディアは聞いてくる。

 もちろん感度調整が常に発動してたらエッチを楽しむどころじゃなくなる。

 っていうか、なぜこのような無駄な派生効果が生まれたのか……。


「ご、ごほん。つまり遭難者誘導が発動している限り住人は増え続けていくわけだ。もちろん一緒に異形と戦ってくれる人が増えるのは嬉しい。でもさ、無計画に人が増えていったら食糧も武器も全員に行き渡らないだろ? だけど人の流れを止めることで、拠点を発展させながら計画的に考えることが出来るんだよ」


 遭難者誘導によって一日に一人から三人まで住人が増えるみたいだ。

 だが効果が発動していると毎日のように人はやってくる。塵も積もればなんとやらだ。

 このまま無計画に人が増え続けていけば、食糧に困ることになる可能性だってある。

 新しい住人を迎える前に、拠点の充実、発展に注力出来るというわけだ。

 

「なるほど……。たしかに今は食べ物は少なくなっています」

「水だって足りませんしね。ライトさんの言った意味が分かりました」

「そういうことなんだよ。まずはより強い拠点を作り、食糧を確保する。他にも福利厚生にも手をつけたいしね」


 理解してくれたところで二人のステータスも確認する。

 配偶者に含まれる二人は俺と一緒に強くなるみたいだしね。



名前:リディア

年齢:???

種族:エルフ

力:30(+5) 魔力:50(+15)

能力:弓術 精霊魔法(敷地内限定)

配偶者満足度:1/10000



名前:アーニャ

年齢:???

種族:ラミア

力:70(+28) 魔力:0

能力:薬の知識

配偶者満足度:1/10000



 高っ!? 次のレベルアップまで10000!?

 一気にインフレしたなー。

 しかし着実に二人とも力を付けているようだ。

 アーニャに至っては能力も増えている。

 薬の知識か。きっと役に立つ能力なんだろうな。



◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



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