最強の幼馴染は好きですか?~最弱召喚士は寄生して最強へ至る~俺は苦手です

まんじ

最強の幼馴染

プロローグ

「母さん……行って来る」


長い黒髪の女性が、目の前に立つ母親に別れの言葉を継げる。

それは永遠の別れの言葉。

だが二人の表情に悲しみの色はない。


それはずっと以前から分かっていた事であり、既に二人は覚悟を決めていた事だったからだ。


「その子達も一緒なのね」


「ああ。生まれてからずっと一緒にいたから」


「貴方達、この娘をお願いね」


旅立つ娘が手にした人形たち。

少年の人形と、小さな黒猫の人形。

母親はその2体の人形の頭を撫でてほほ笑んだ。


「時間みたいだ」


娘の体が輝き出す。

その光はどんどんと強くなっていく。


「彩音。母さんの事は気にしなくていいわ。だから、頑張って。お父さんの事……お願いね」


「うん。父さんは必ず――」



――私が倒すよ。

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