守護獣は一定の時間経過、もしくは被ダメージでクローズされます

 ここで改めて、ヒヨリちゃんのユニークスキルを確認させてください:


・食事効果倍増

・サブロウ操作権限

・ドラゴンブレス(TMP) [炎] MP10

・ライトニングブレス(TMP) [雷] MP20


 お話ししたいのは、この『(TMP) 』の部分です。

 肉によるスキル習得は、『一時的』なものであり。

 この『(TMP) 』の表示が、ソレを意味するのだと思われます。

 なので、下2つのスキルは、時間経過で消えます。

 でも、また食べればいいのです。

 

 つまり、作戦はこうです:


・肉を加工して、持ち運べて、いつでも食べれる状態にしておく

・多分『干し肉』になると思う

・スキルを使いたくなったら、食べる

・効果2倍で、俺よりも強いスキル攻撃が可能


 これで、理解できました。

 ヒヨリちゃん、めちゃくちゃ強いです。

 俺と、手を組むことで、めちゃくちゃ強いです。

 実際、窓の外は、屍累々しかばねるいるい

 残り数体のワニを残すのみとなりましたが。

 ここで、俺は、もう1つ、確認しておきたいことがありました。


「サブロウの戦いっぷり。

 見せてもらってもいい?」


「はい、了解しました」


 ヒヨリちゃんは、アクセサリを外し、窓から外に解き放った。


「リリース!」


 その瞬間、巨大化するサブレ。

 そこからは。

 地獄絵図であった。


・ワニを炎のブレスで焼き

・回転しながら、踏みつけ攻撃

・跳躍してのプレス攻撃

・横向きに倒れかかる攻撃

・クチバシが伸びて、ツツク攻撃

・沼にワニが逃げたら、自分も泳いで追いかけていって、クチバシ攻撃で刺殺

・そして、何者も、いなくなったのである


「サブロウ、強すぎる・・・」






*****






 サブロウがあまりにも暴れたので、ワニ皮素材の回収が難しかった。

 討伐した数は35匹。

 採取できた数は5匹。


・緑3匹

・白1匹

・黒1匹


 幸運にも、白、黒で無事な個体が存在していた。

 いや、これ、『無事』って表現していいのかいな。

 『解★体』作業には、ヒヨリちゃんも付き添ってもらった。

 最初は、とても怖がっていたが。

 徐々に慣れてきたようで。

 最後は、なんか『臓器!』とか言ってた。

 ヒヨリ、たくましい


 全解体作業完了後。

 結果発表!


「ステータス確認スキル、レベルアップ!

 アンド!

 ステータス確認スキル、実行、です!

 ・・・。

 でました!

 レベル24です!」


・Lv:24

・HP:172/172

・MP:32/109

・FAT:84(+20)

・FDF:91 (+25)

・MAT:137 (+20)

・MDF:117 (+20)


「覚えておいてください。

 これが。

 ワニの力です」


「ワニさん、ありがとう」


 各パラメータのプラス項目は、おそらく鳩サブレのものだろう。

 ということは、FDFの+5が、ウェイトレス衣装のもの、という説になる。

 これで、狼相手に一撃死、という可能性はなくなった。

 よって、これで、帰路で『狼狩り』ができるのである。

 そして、その目的が・・・。






*****






・依頼(ランクE+):『ワイルドウルフの毛皮』の納品 [500G]


 ギルドの受付嬢のおねぇさんは、まったく不思議な顔はしなかった。

 なぜなら、俺が付き添いだったからである。


「先に言っておきますが、このあと、ワニ素材がやってきます」


「ワニ、いっぱい倒しました!」


「あんたの知り合いも、いい感じに狂ってるね!」


 ワニの沼からハミルトンまでの道中で、ギルドシステムについて粗方説明が完了していた。

 この世界で生きるなら、ギルドのお世話になるのが得策だ。


「ほれ、Dランク会員証だ。

 すぐに、こいつが鉄になるぞ」


 そして、納入タイムが始まった:


・依頼(ランクD+):アリゲーター3匹討伐、および、全皮素材の納入 [6,000G]

・依頼(ランクD+):ブラックアリゲーター1匹討伐、および、全皮素材の納入 [15,000G]

・依頼(ランクD+):ホワイトアリゲーター1匹討伐、および、全皮素材の納入 [15,000G]


「ほれ、Cランク会員証だ。

 あらかじめ、作っておいたぞ」


 ヒヨリちゃんが、鉄の会員証を、天にかかげる。


「なんか、よくわかんないですけど。

 やりました!

 36,500Gもゲットしました!

 これ、私が、もらっていいんですか?」


「ちょっと待って。

 この軍資金で、購入してもらうモノがあります」

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