ドラゴン族はジャンボブロイラーを好んで食べます

「続いて、BLTサンドを作ります」


 『B』はベーコン、『L』はレタス、『T』はトマト。

 『Tって、タマゴじゃね?』、という考えが浮かびましたが。

 たしか、自分の記憶では、『トマト』です。

 でも、どっちでも、問題ありません。

 なぜなら、両方使うからです。


・ベーコン薄切りをカリカリに焼きます

・目玉焼きを焼きます

・パンに、レタス、ベーコン、薄切りトマト、目玉焼きを乗せ

・マヨネーズをたっぷりかけて、パンでふたをすれば


「BLTサンド、完成です」






*****






「最後に、味噌汁を作ります」


・イリコと水を鍋に入れて30分くらい待ちます

・水を沸騰させて10分くらい煮ます

・煮干しを取り除いて、『出汁だし』、完成

出汁だしに具材、今回は刻んだ豆腐と白ネギを入れて煮立たせます

・火を止めて、味噌を溶かしこみます

わんにもって、刻み青ネギを乗せたら

・完成!


 今回は、豆腐と白ネギを入れましたが。

 この具材は、オークラで買った、以下の具材を、毎日ローテーションで使用しようと思います:


・豆腐

・大根

・白菜

・白ネギ

・ナス

・シメジ

・エノキ


 そして、この味噌汁が、定食に添えられて提供されることになります。

 これで、俺が求める『真の定食』が。

 やっと、提供できるようになったわけです。


 お疲れ様でした。

 以上で、今回の試作、全て完了です。






*****






 完了、とか言っておきながら。

 俺は、どうしても、気になることがあったのでした。


「やっぱり、合挽あいびきハンバーグ・・・。

 和風だけじゃ、ダメかな・・・」


 最も簡単な手は、『ケチャップをかける』、というモノ。

 これを、『合挽あいびきトマトハンバーグ』と名付け、メニューへ追加することにした。


 ここで、俺に電撃走る!


「ハンバーガー、できるんじゃね?」


・ハンバーガー=パン+ケチャップハンバーグ+パン


 さらに!


・BIGハンバーガー=パン+チーズ+目玉焼き+トマト+ケチャップハンバーグ+レタス+パン


 しかして、過去最高価格の一品が完成したのだった。


「ビッグハンバーグサンドです!」


 もはや、『タワー』みたいになったので。

 ナイフとフォークで食べてもらいます。






*****






 俺は、ミエルさんに、新しいメニュー表を見せる:


・コーヒー 300G

・冷やし緑茶 300G

・唐揚げ定食 600G

・[☆NEW]生姜焼き定食 650G

・[★オススメ]チキン南蛮定食 750G

・[☆NEW]テリヤキポークハンバーグ定食 750G

・[☆NEW]合挽き和風おろしハンバーグ定食 850G

・[☆NEW]合挽きトマトハンバーグ+ライス 800G

・[☆NEW]合挽きトマトチーズハンバーグ+ライス 850G

・トマトソースのチキングリル+ライス 650G

・ナポリタン 750G

・バターサンド 300G

・ミックスサンド 500G

・[★オススメ]ピザサンド 600G

・[☆NEW]BLTサンド 650G

・[☆NEW]テリヤキポークサンド 700G

・[☆NEW]ビッグハンバーグサンド 950G

※定食には、ご飯と味噌汁が付きます

※お料理をご注文の方は、コーヒー or 緑茶100Gで提供します


「味噌汁が増えたのに、定食の値段は変えないのね」


「ほんと、金銭に関することにはメザトイですね。

 ご指摘の通りで。

 そこは、すごく悩んだところです。

 結果として、『据え置き』、という決断です。

 味噌汁は、朝、一定量、仕込んでおいて。

 できるだけ、タイムコストがかからないようにします」


 ここから、メニュー表の詳細の説明を開始した:


・新しいドリンクメニューとして、冷たい緑茶を追加

・抽出は前もってやっておいて、たるで保存、氷を入れて提供

・唐揚げ復活、塩唐揚げは一時封印

・やはり、イチオシは『チキン南蛮』

・実績のあるメニューを『オススメ』として設定した

・トマトチキングリル値上げ、ソースに手間がかかるので

・トマトスパゲティ→ナポリタンに名前変更

・合わせて、ハムをベーコンに変更

・テリヤキポークサンドは、テリヤキポークハンバーグをパンに挟んだもの

・同時に、レタスとマヨネーズを挟む

・テリヤキチキンサンドは一時封印

・タマゴサンド、ハムサラダサンドの単品注文も一時封印


 4人掛け席に並べられた、大量の試作品たち。

 最初は満足そうに食べていたミエルさんの手が止まる。

 冷凍して、取っておくかな?

 ああ、電子レンジが欲しい。


 と、この、見計らったかのようなタイミングで。

 『試食人』が出現したのだった。

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