逢魔を征く者

Un:TaIk

Episode.0 Re.make編

逢魔を征く者 本編

序章 狂った日常

【登場人物】


白波 冬哉(しらなみ とうや):男性


本作の主人公。中学3年生。心にとあるトラウマを抱えている引きこもり。そのせいで、最近悪夢をよくみるそうだが・・・?今回の悪夢は何か違うようだ。




冬哉の母親:女性


文字通り冬哉の母親。冬哉のトラウマのことを気にかけている。




謎の人影:男性


謎の人物。冬哉に夢の中で語りかける。




ナレーション:性別不詳(冬哉が演じても可)


【本編】

【冬哉の夢の中】


ナレーション「夢を見た。それはそれは悲しい夢を。痩せ細った少年は薄暗い穴の中に落ちてゆく。」


冬哉「助けて!」


ナレーション「と叫んでも、誰も助けてはくれない。ああ!なんてこの世は残酷なんだ! 少年は諦めかけた。だが、そこに一人、人影が現れた。これでやっと助かる。少年はそう思った。しかし、その人影は真っ逆さまに落ちてゆく少年にこう告げた。」


人影「


【目が覚め、自分の部屋】


冬哉「・・・はっ! なんだ、夢か。最近こんな悪夢をよくみるな・・・。」


母親「冬哉〜、起きた〜? もう朝ごはんできてるよ〜?」


冬哉「(少し声を張り)今起きたー」


【冬哉、考え事をしながらリビングへ】


冬哉「にしても、妙だな。いつも見る悪夢は曖昧な記憶しか残って無いってのに、今日見た悪夢はやけに鮮明に覚えてるな・・・。さっき見たばっかだからなのか?」


【リビング、冬哉と母親が朝ごはんを食べながらの会話】


母親「今日の調子はどう?またいや〜な夢、見たんじゃないの?」


冬哉「大丈夫だって」


母親「嘘。だって顔に嫌な夢みましたって書いてるもん」


冬哉「・・・やっぱ母さんには敵わないな。確かに悪夢は見たけど、たいしたことないよ。結構経ってるんだし、大分慣れてきたよ。」


母親「本当に? なら良いけど・・・。何かあったらすぐに言ってよね」


冬哉「わかってるって(聞き飽きたように)」


母親「それじゃあ、仕事に行ってくるね。」


冬哉「・・・行ってらっしゃい。」


【玄関のドアが閉まり、冬哉一人だけ】


冬哉「・・・あの悪夢、やけにリアルだった。」


冬哉「・・・嫌な予感がするな。」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る