クリスマスインザダークネス
春嵐
α
また、停電。
この冬場に、どこかの発電所で不具合。そのせいで、優先度の低い場所から順々に電力を下げられてしまっている。
家の隣にある家。それがわたしの仕事場。自宅と事務所を同じにしてはいけないという無駄でしかない法律のせいで、家が二軒。
「はあ」
ため息。薄暗闇のなかで、わずかに白い。
隣の自宅は、家なので停電対象になっていない。しかし事務所は、仕事場なので停電対象。今日はみなさんお外に出ずに、自宅でゆっくり過ごしましょう。
「ふう」
彼のいない家に戻っても、意味がない。
帰るなら、やっぱり、彼がいる場所じゃないと。
まっ暗闇のなかで、なんとなく、彼のことを考える。まだ仕事中かな。もうちょっとしたら、電話してみようかな。
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