第9話


俺みたいな陰キャが。校門のところで、美少女とイチャイチャしてる現場なんてのは。

陽キャな奴らからしたら、目ん玉が飛び出る様な出来事なんだと思う。


しかもな。


氷の令嬢と名高い人と馴れ合わない美少女だから尚更だった。


「おい...」


ドスの効いた声。


俺のイケてないキモいボイスとは一線を隠してる。


この声の持ち主は、

あいつだ。


同じクラスのサッカー部エースのイケメン。


学年一のモテ男であり、不良でもある

藤島君だ。


氷の令嬢に熱を上げていたが。

他の女子ばかりに告白されるも、

氷室さんに告白しても、全く振り向いて貰えないもんだから、この声。


滅茶苦茶イライラ感が混じってる。


「今すぐ離れろ...!」


「何やってんだよ...!?」


俺は何もいえなかった。


だってな。


俺の口元は、氷室さんの胸の谷間の奥深く?

そのあたりに今あったから。


とても喋れる状態じゃなかったんだ。







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