第10話 悠里のBIRTHDAYCAKE🎂

悠里は帰りの車の中で

ウキウキしていた。


「悠里楽しそうだなぁ!」


「うん。」

なぜなら冷蔵庫の中には

ホールのマンマ

悠里が桜佑から貰った🎂ケーキ

がある。


「う〰楽しみぃー」

桜佑は何がそんなに楽しみ

なのか訳わからない。


1時間の道のりを終える

車は見慣れた外観を走る。

そうこうしていたら悠里の

のマンションに着いた。

桜佑は悠里と住むと嘘を付いて

1DKじゃ怪しまれると思い

自分のマンションの前に悠里の

2DKのマンションを借りていた

加納家所有の物件だから借りた

というのは違うかもしれない。

自分のマンションに近ければ

加納家の人間が来た時に都合が

いいからだ。


今となっては良かったかも

しれない。


光熱費、家賃はオレの祖父母が

出しているはずだ。


別に桜佑が払っても

良かったが、株の投資や

IT会社を立ち上げている事は

内緒だった。


桜佑のマンションには

友人を住まわせると言う事で

祖父母を納得させていた。


「じゃあな悠里‼」


「桜佑帰るの?」


「明日月曜日だからな

仕事の、やり残しもあるから

じゃあな‼」


「うん。」

悠里はちょっと寂しかったが

楽しみのケーキを食べれる

事が寂しさを超えていた。


桜佑に手を振り玄関を開ける。


手洗い嗽を済ませ、

シャワーを浴びる。

ドライヤーもソコソコに済ませ

タッタッタッタッタッタッ


待ちに待った冷蔵庫OーPEN

ヒンヤリした箱を

取り出しテーブルに広げる

初めての悠里の誕生日ケーキ


紙包みのリボンを開けると

白い箱が現れた。


そーっとそーっと開ける

パッ

「うわああああああぁぁー」

フルーツがてんこ盛り



な、なんと悠里16歳おめでとう

とピンクの、チョコペンで

書いてあるっし。



悠里は急いで包丁で8等分

3個残して一つずつラップに

包み冷凍。


「うわあああ明日も、明後日も

ケーキが食べれる♡ヤッター」


「あーこんなに贅沢して

幸せー♥」


桜佑にライ〇を送る。

「桜佑、幸せな日をプレゼント

してくれてありがとう。」


感謝のライ〇に既読は付かな

かった。

明日の朝カットしたケーキを

持って行こう。


悠里は桜佑にあげるケーキを

ラップで巻いて冷蔵庫にいれた。


次の日朝早く悠里は桜佑の

マンションを尋ねた。

エントランスから鍵ではいる。

カチャカチャドアを開け中に

はいる。


お互いの鍵は持ってるし

許婚なんだから大丈夫

桜佑も勝手に入ってくる

お互い様。


「まだ寝てるのかなぁ‼」

5LDKの桜佑のマンションは

1人で住むのは広過ぎる?。



悠里はテーブルの上のクッキー

や珈琲のカップを片付け

ながら、あれ?


女物のバックに気づいた。

ブランド品のピンクの可愛い

ハンドバック‼


まさか😱

まさか😱

悠里は、ケーキをリビングの

テーブルの上に置いて

ゆっくりと寝室を覗いた。

なんか動いている?

「何してるんだろう。」


AH


aanーah

女の子が一回転して

桜佑が上になる。

悠里は動けなくなって

桜佑が昨日とは違う

雰囲気で彼女を抱いていた。

いつもと違う怖い雰囲気・・・




許婚でも偽許婚だから

悠里に桜佑を責めるなんて

出来ない。


悠里は三上の家の子では無い。

桜佑に話せば、折角入った

学校もやめなければならない。

詐欺まがいな事を


しているのだから・・・


しかし

16歳になったばかりの

悠里には凄い絵図だった。


パタンとドアを閉めて

パタパタと走り部屋を飛び出し

た。

何故か心臓が┣¨‡ ┣¨‡┣¨‡

気不味くて桜佑の顔が見れない。


もしかして桜佑は彼女さんとの

デートをキャンセルして

1時間かかる美味い焼肉店に

連れて行ってくれたんか?


だから彼女への、うめ合わせに

彼女とお泊まりデート?


だっからぁかー早く

帰って行ったんだー


早く卒業して桜佑を自由に

してあげたい。

チョッチ寂しいけど、ドンマイ‼



あんなに毎日来ていた桜佑が

パッタリと来なくなって

1ヶ月以上過ぎた・・


約束通り桜佑から3万の食費が

振り込まれていた。


銀行で記帳してきた通帳を見なが

ら・・・

悠里は一人スキヤキを楽しんで

いた。

今日は安売りのネギ¥100

白菜1/4カット¥100

エノキ¥90

小間切れ肉¥300

合計590円の晩御飯


明日は残りにうどんを入れて

食べる。

その次は御飯を入れておじや風

チャーハン


590円で三食たべる。

一食約200円

勿論桜佑の入れてくれてる

三万円は桜佑の食費代


・・・だから又桜佑の口座に

桜祐の食費を引いて桜祐の口座に

振込んでいる。


桜佑は、3週間顔を出していない。

ほぼ全額返金。


12月7日は過ぎ去り

悠里は夜更かしをしてビーズで

ブレスレットを手作りした。


黒いビーズとワインカラーで

キッチリキッカリ男物の

素敵なブレスが出来上がった。

趣味の本を買ってアレンジ

しながら作ったブレス。


渡したいけど会いに行く勇気も

無い。

あの時の火照った顔の桜佑が

男の顔の桜佑がちょっと

怖い。


会った時に渡せるように

いつもスカートの深い

ポケットに入れている。

そんな鬱々とした日が何日も

過ぎてもうすぐクリスマス🎅


ちょっぴり北風がつめたくなった

今日この頃。


悠里にも友達が出来て期末考査の

終わり、クリスマスパーティを

やる事にした。


クリパとは噂では知っていたが

悠里は初めて

「すっごーく楽しみ〜」


今迄クリパ参加したことも無く

プレゼント交換なんて初めて‼

ウキウキ


「悠里、プレゼント買った?」

萌が悠里に駆け寄ってくる。

萌は身長163でやや悠里より高い。

美人でポニーテールの緑の

リボンが良く似合うお姉さん系。


ややぽっちゃりの二奈は

元気丸出しハッラツとして

ズバズバとものを言う。

笑うと目が無くなる、

可愛らしい顔立ちをしている。


萌と二奈は悠里にとって

高校に入り初めて心を開いた友人だった。


3人でクリスマスパーティの

プレゼントを買いに行く

不公平が無いように¥3000に

値段を決めていた。

それはグループLIN〇で流れ

てくる。

悠里に取っては出費だったが

必要経費だ‼




「止まって‼」

桜佑は車を路肩に止めて

友達と楽しそうに歩く悠里を見た。


あの日、一年前別れた元カノ

梨沙がマンションの前にいた。


あまり急な事だった。


「桜佑」


「梨沙」


梨沙は付き合っていた頃と

変わらずあどけない表情をして

俺をみてきた。


真っ黒な瞳は相変わらず

可愛くて甘ったるい声で俺を呼ぶ。


歳月の流れなど無かった様に

梨沙は付き合っていた頃のままだ

俺達は何も変わらないような

錯覚に落ちいる。



それから梨沙と街に飲みに

出かけた。


深夜まで飲んで、ベロンベロン


元々梨沙とは喧嘩とか浮気とか

そういう事で別れた訳では無い


梨沙は外国へ留学を希望して

それが受け入れられて

旅だった。


あの日は親戚の集まりが有り

帰って来たとの事だった。

飲みに行く前に

俺は正直に許婚がいた事を梨沙に

話した。

俺が20歳、許婚の子が16歳に

なるまでお互い知ら無かった事


梨沙は最初驚いていたが

「お爺様の決めた結婚?

桜佑の気持ちはどうなの?

私、桜佑とやり直したい。」

そう言った。


「梨沙、何言ってるんだ

梨沙とは終わってるんだ‼

今更ア、ハハハハ…」



俺らは数年前に、別れている

のだから、もう他人だ‼



梨沙とは高校の同級生で高二

の時から付き合い始め将来も

考えた仲だったし。真剣に

愛していた。

でも、今は過去の事だ。


許婚がいる事で梨沙とは

何も無いつもりでいた。

2人で、元カノとは友達に戻る

つもりで、誘われるまま

飲みに行った。



梨沙は俺が酒を飲むと見境

無くなる事を知っていて

俺に強い酒を呑ませた。


俺の中ではしっかり終わっていた。

なのに・・なんでだ?

なんで今更復縁を迫る?


酒を飲み、つい気持ち良くなって

後は分からない。


梨沙とは、昔このマンションで

一緒に暮らしていた。

そんな安心感もあったのかも

しれない。


あの日、梨沙が急に留学の

話をして逃げるように

マンションから居なくなった。


しばらく荒れた!

何もかもどうでも良くなった。

適当な彼女を見つけ遊んだ。

そんな苦しみを知らずに

復縁を迫る梨沙に頭に来ていた。



悠里が来た朝

ベッドの上で梨沙を押上

て梨沙を出て行かせようと

した時、誰かが走り去る足音が

聞こえた。


鍵を持っているのは悠里しかない。

見られたのか?


あのまま悠里の部屋で誕生日を

祝い楽しくお茶をすれば良かった。


「サッサと出ていけ‼

俺の酒癖を知っていて

俺と寝たんだろ(_`Д´)_クッソォォォォォ!!」


「違う、本気で気づいたの

桜佑が一番だって分かったの‼」

梨沙は叫ぶように言った。


「嘘付け‼

お前が合コンで知り合った

外国人を追って、留学した事

知ってるぞ‼

知らないフリをしてやっていたのに

まだ俺をバカにするのか?」


「あ、違うの‼違う。」


「たとえ昨日の事で妊娠

したと言い出してもDNA検査する

し嘘付いたら分かっているな!

俺はライオンと呼ばれている

男なんだからな‼

お前、妊娠してるんじゃないか?


俺の子だと思わせる為に

帰って来たんだろう‼

今から産婦人科に連れて行く

そこで証明してみろ!」


「ガクガクガクガクブルブル

ち、違うの‼違う。」


「あのまま、いい思い出に

しとけばなんにも無かったのに

‪w(笑)俺をナメて托卵狙いか?


確かに前は、お前を

愛していて梨沙には甘々だった

月日は流れたんだ、

何時までも愛してると思ったか?

騙せると思ったか‼


残念だ‼

俺は裏切る奴には

優しく出来ないんだ‼

なぁ‼

もしかして、知らなかった?

俺がライオンと呼ばれる理由(ワケ)‼」


「違う、違うの‼

そんなんじゃない!」

梨沙はバタバタと服を着て

ドアがバーンとすざましい音を

立てて梨沙は、走り去った。


桜佑はベッドにゴロ~ンと転が

って悠里の事を思っていた。


悠里は勘違いをして・・・いや

多分昨日、俺は梨沙・・・と‼

分からない記憶を辿っても

1杯のカクテルを飲んだ迄だソコ

からの記憶はプツンと切れている。


「ハァε-ア酒は辞めるか!

ビールだけにしていたのに

カクテルを飲んだ、きっと

軽い睡眠薬を入れられてるはず

カクテル一杯であんな酔うか!」

ハァ舐められたもんだ。

そんな嫌な事を思い出してしまう。



得意先を回る時見覚えのある制服に

目を止める、そしてその集団に

悠里を見つけた。



キャッキャキャッキャ笑いながら

横断歩道を走る悠里とその友人達

が桜祐には、フレッシュ過ぎて

眩しかった。


「悠里ー」

二、三人の男子が合流


ぇっ?俺意外 悠里と呼び捨てにする

男がいる事に驚いた。


6人の男女は仲良く町の中へ

き・え・た・ガビーン!・・

の中に悠里もいる。


「け、け、携帯、携帯」

桜佑はドタバタしながら

バックを焦る‼


🎶「あ‼ 桜佑だ‼」


「誰だよ桜佑って‼」


今どきの韓国男子風の見てくれ

のかっこいい3人

の中でも柳田隆介はモテモテ

長い睫毛と高身長イケメン


いかにも悠里狙いと分かる。



「私の保護者だよー」













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