第3話 鍋に入れる物
③【鍋に入れる物】
冬のある日錬金科の教師陣で『鍋でも作って食べよう!』という話しになり主任と私、バーン先生(荷物持ち)で市場へ買い出しに出かける事になりました。
「主任!何鍋にします?」
「そうだな。
ここは、無難に『スーキ鍋』でいいだろ。」
「そうですね。すると材料は……。」
などと言いながら3人で買い物をしていると、前から見た事のある二人組みがやって来た。
錬金科のターク(妹)と魔術科のエリー嬢だ‼︎
あっちゃ~何かめんどくさいのと会ったなぁ。
「先生こんにちは♪」
「こんにちは。ターク嬢、エリー嬢。
今日は、どうしたんだ?」
とバーン先生が尋ねると
「僕達は、これからスーズ先輩の家で、ティーパーティなんでお菓子の買い出しです♪」
「先生達は、何買ったの?」
「実験材料だ‼︎」
えっ⁈主任⁇
まさか主任がそんな冗談言う人だったとは、思わなかった!
「そ、そうなんだ……。」
「いや、どう見ても『スーキ鍋』の材料だよね?
{これは、ネタになる♪}」
「じゃあ先生達は、これで‼︎」
二人と別れてから、更に鍋の材料を集めて行き
「え~と、材料は、これで全部かな?」
「いんじゃないですか?」
学園に帰ろうとしたら、今まで黙っていたバーン先生が
「魚……『スーキ鍋』には、サンマ入れないとダメだ‼︎」
「え~⁈『スーキ鍋』にサンマ⁇」
「聞いた事ないですね?」
「美味いのかそれ⁇」
*その時は、知らなかったのだがバーン先生の故郷『オオカヤム』地方では『魚スーキ』と言って、割とポピュラーな鍋料理だった。
気は、優しくて力持ち、食いしん坊でちょっとだけずれてる、それがバーン先生。
そんな彼はこれから、結婚式をあげる。
親友としてスピーチを頼まれているのだが、内容は3つの内どれがいいだろか?
皆さんは、どう思いますか?
あゝ嫁欲しい……
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*ハーシー先生(27歳)錬金科
中肉中背で学園の卒業生。
卒業後、しばらく錬金術師として他国で働いていた事もある。
現地の領主に気に入られて『娘を嫁にやるから婿に来ないか?』と言われたが娘さんの年齢がユイナーダ王国の法律に引っかかるしその他いろいろあって『自国に婚約者がいる。』と嘘をついて帰国。
独身。
実践派。
*バーン先生(28歳)錬金科
身長200㎝を超える巨漢!
気は優しくて力持ち。
食いしん坊。
常にお腹を空かせている。
他学科の生徒にも大きな体なのに仕草が可愛いと大人気♪
*主任(59歳)錬金科
錬金科の主任教師
真面目で厳しいと言われていたが今回
実は、冗談も言える人だと解った。
*ハーム女史(秘密)淑女科
淑女科の教師
独身
何時もお腹を空かせているバーン先生の為に
何かしら食料を確保しているが、べつに恋愛感情はない。
☆作品に出ている【魚スキ】ですが、岡山県で食べられている郷土料理と聞いた事があります。
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ユイナーダ学園高等部⑥~どうやらお仕置きされたいらしいですね
に続く!
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