第10話 夢をあなたに
最近、よく彼女の夢を見るんです
僕が昔愛した彼女たちの夢を
そこに出てくる僕らは
何故その人を愛せなくなった事とか
何故その人から愛されなくなったとかが
全く関係なく
二人が幸せの天辺にいるのです
そして二人が温かな時間を送り
やがてまた夢から覚めたとき
僕に何が欠けていたのか
僕のどこが悪かったのかを
改めて知るようになるのです
もし時を巻き戻す事が出来たのなら
きっと僕たちはうまくやれていただろうなんて
取り返しのつかない
取り止めもない思いに浸るのです
でも今は違う
きっと目の前にいるあなたを
心の底から愛せると
その夢は僕に教えてくれるんです
昔犯した過ちを
決して二度と繰り返さないように
あなたをかけがえのない人と
思えるようになったんです
でもそれは違う
あなたは僕の住む世界に住む人じゃなく
僕の手の届かない世界に住んでいるから
あなたと幸せになれるのは
僕が願うたった一つの夢です
せめて空にかかる幻の虹の橋で
二人の愛が結ばれるように
このかりそめの夢をあなたに贈ります
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