自重をしない少年は異世界で成り上がる

夜咲

プロローグ

「はぁ~、今日も退屈だなぁ~。高校ってもっと刺激的だと思ってたんだけどなぁ。」



 普段ラノベを愛読している俺、安藤航太は学校からの帰り道でそう呟いた。起きて、学校行って、面白くもない授業を聞き、誰もいない家に帰る。そんな代わり映えのない日々に俺は飽きていた。



「ラノベみたいに異世界転移とかしないかな?」



 俺はラノベの中でもいわゆる異世界系が大好きだった。ゆえにありえないとは思いつつも、そんなことを期待してしまうのだ。異世界で活躍する主人公たちはこんな日々とは違って、さぞかし刺激的な日々を送っているのだなと。

 そんなことを思って歩いていると、目の前に赤信号を走って渡ろうとする少女が飛び込んできた。すぐそばには、大型トラックが迫っている。



「危ない!」



 そう口に出した時には、すでに体は動いていた。間一髪少女に追いつき、少女の背中を押す。その時には、トラックはもうよけられない位置にまで来ていた。トラックにぶつかる時に思ったのは、後悔とかではなく、



「あっ、異世界転生できるかな?」



 そんな楽観的なことだった。


____________________________

【あとがき】

読んで下さりありがとうございます。

1話の分量短いですかね?プロローグなので許してください。

次回から転生します。

これからも読んで下さると幸いです。






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