第29話 プードルの仕立て屋さん

 商店街に入りヒビキたちが訪れたのは、

「スタイリッシュ・プードルと書かれている!」

「ショーウィンドウにお洋服がかざられているから、仕立て屋さんかな?」

「そうみたいですね。入ってみましょう」

スタイリッシュ・プードルというブティックだった。

「プードルは、古くからヨーロッパで広くみられ、特にフランスでの人気が高く、フレンチ・プードルと呼称されることもある。家庭犬、愛玩あいがんけんとして分類されている。毛色はホワイト、ブラック、グレー、レッドをはじめとして様々なものがあり、また、大きさによってトイ、ミニチュア、ミディアム、スタンダードの四種類に分類される。一般いっぱんに利口であり、知能の高さにおいては全ての犬種のなかでボーダー・コリーに次ぐ第二位であるとされる。き毛のシングルコートで毛はけにくい。抜け毛や犬特有の体臭たいしゅうもほとんど無いことが家庭犬としての人気の理由の一つであり、またその性質を受け継がせるために、他の犬種との交配による交雑こうざついぬや別犬種の作出も盛んである。その一方で、非常に毛が絡みやすく、毛玉ができやすいため毎日のブラッシング、定期的なトリミングが欠かせない。毛色はホワイト、ブラック、シルバー、ブラウン、ブルー、グレー、シルバー・グレー、クリーム、カフェ・オ・レ、レッド、アプリコット、ベージュ、シャンパンで、単色の毛色以外は失格としている。基本となる三原色はホワイト、ブラック、ブラウンで、これら三色を元にその他の中間色が生まれた。中間色は生後一ヶ月前後から退色が始まり、徐々じょじょにまたは急速に毛色が変化していく。ひとつの毛色の中でも、たとえばホワイトのプードルでも純白からクリームがかったビスケット色まで個体差が激しい。ブラックタンなど二色の色の独特の模様を持つプードルはファントムプードルと呼ばれ、計画的に繁殖はんしょくしないと色が安定しない。スタンダードファントムプードルは非常にまれである。日本国外ではファントムプードルも人気があり、アメリカンケネルクラブでは、二色以上の毛色の犬をパーティ・カラーとしている。は太く長く上向きに伸びる。十八世紀頃のヨーロッパでは他の犬にまれることでの狂犬病の予防や狩猟しゅりょう怪我けが防止ぼうしになるとして断尾が行われていた。イギリスの王朝では犬の断尾をした場合減税されるなどの法律が成立し、プードルも同様に断尾されていた。現在でも外観上の理由で生後まもなく断尾されることがある。性格は利口で活発、活動的である。最も知能の高い犬種のひとつであり、しつけは入りやすいが、あまえんぼうで神経質な一面もある。また気の強さは毛色の順に、レッド、黒、白とする説がある。見た目のかわいらしさ、ゴージャスさや訓練性能の高さから、サーカスなどにも出演する。平均寿命じゅみょうは十二歳である。かかりやすい病気として、膝蓋骨しつがいこつ脱臼だっきゅう進行性しんこうせい網膜もうまく萎縮症いしゅくしょうりゅう涙症るいしょう、レッグ・ペルテス・パーセス症、外耳炎がいじえん、てんかんがある。美食家としても有名で、えさを与えるのに苦労する一面もある。豊富なもうからトリミングの技術が生まれ、そのあらゆる基礎きそ技術ぎじゅつはプードルが基準になっている。もともとは冷たい水温から心臓と関節を保護ほごする目的で胸部と足首の毛を残し、他の部位は水の抵抗ていこうを受けにくいようり込むという、泳ぐための便宜からきたスタイルであった。それが次第にファッション化されてトリミング技術の基礎となり、また数多くのトリミングスタイルが開発されている。ドッグショーにおいての伝統的なショークリップとして、パピー・クリップ、スポーティング・クリップ、イングリッシュ・サドル・クリップ、コンチネンタル・クリップがある。また、トリマーやトリミングサロンのオリジナル、個々の犬の体型や毛量、毛質に合わせたクリップ、シュナウザーやテリア、ビション・フリーゼなどの他犬種に似せたカットなどその数は計り知れない。カラーリングをほどこす場合もある。二十一世紀に入った頃からの一般いっぱん家庭かていでは、全体的に均一の長さにカットするテディベアを模したカットがあいらしいとして人気がある。十九世紀のヨーロッパでは、被毛をドレッドロックス状に整えたコーデッド・プードルも多く好まれていた。もとはからみやすい毛を利用しつつ、冷水から体を守るためになされたものであったが、十九世紀にはショードッグとしてばつなスタイルに整えることが流行し、またフランス風のコーミングやトリミングを施したカーリー・プードルとは別の犬種として区別されていた。しかし、両者に被毛以外のちがいはとぼしく、一八九八年にイギリスのザ・ケネルクラブで開催された特別会議において、スタンダード・プードルと同一犬種と決定された。コーデッド・プードルは定期的に毛に油分を補う必要がある一方で、体を洗うには手間がかかるため、不潔ふけつになりがちであり、ショー以外の日常生活では毛をまとめて結わえるために不格好となることなどから、熱狂的ねっきょうてきな愛好家を除いては、飼育しいく頭数とうすうは少ない」

「いらっしゃいませ!スタイリッシュ・プードルへようこそ!」

中へ入ると、店長のシルクが待っていた。

「素敵なお洋服がいっぱい!」

「わーっ!」

「おしゃれのことなら、私に任せてください!」

サクラとラビカは、商品をながめている。

 すると、

「これ、気に入りました」

ミオが帽子ぼうしに目を付けた。

「そちらの商品は、水色のカノチェでございます!一度お召しになりますか?」

「はい!」

「では、こちらにどうぞ!」

ミオが帽子を試着してみると、

「似合ってるね!」

衣装いしょうの相性は抜群だ!」

ヒビキとチララに評価されたミオは、

「これ、買います!」

「ありがとうございます!」

この帽子を買うことになった。

「いい買い物ができました!」

ミオはそう語ったのであった。

 一方その頃、

「資材はそろったか?」

「ああ!」

「じゃあ、行くぞ!」

ダイ大将は、ゼルコバ博士とともにハミングタウンの住民たちの家を建てていた。

「これで完成だ!」

「やったな!」

すべての家を完成させると、

「商店街にあるインテリア店に、余った資材を持ってきたら?」

「もちろん、賛成や!」

余った資材をリサイクルするためにインテリア店に向かうのであった。

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