私立 拳闘(こぶしでたたかう) 学園

@kimitisu

第1話


桜の舞う春 4月 入学式


「私立 拳 闘 学 園」と書かれた校門前に主人公が立つ

主人公は破れたシャツを着て傷だらけの少年

主人公「俺はこれから このこぶがくで」

「てっぺんを取る!」主人公 学校銘板を殴って こぶしの痕ができる

めくって見開き

格闘技モノっぽいミスリードとして

各キャラがスト2ポスターみたいになって戦う構えを取ってるイラストをドカンとして欲しい

よく見ると手はグーチョキパーになっているという チョキを自然に描くのはむずいけど

主人公が講堂の扉を開く すると入学式はすでに始まっており新入生が整列している

壇上で校長が挨拶している

校長「知識に頼らない 本物の強さ が今の世に求められているッ!」

「冗長な挨拶は不要 さっそく諸君ら新入生には戦ってもらおう 拳のみで そう…」

「じゃんけんでッッッッ!」


「まず新入生 最初のジャンケンは 題して」

「ポイント制ジャンケン!」

「記憶遮断装置スイッチオン」

ナレーション 孤高のマッドサイエンティストが作り出したブラックボックスだらけの装置

フィールド内の人間の指定した記憶を一時的に思い出せないようにする装置


「これで新入生諸君は 予め問題を知っていても全く思い出せない、知らない状態になっている

過去問を真似すればいいのではない 初めての課題への対処する実力がわかるという事だ」


「キミら一人一人、十回ずつジャンケンをしてもらう その相手は」

「こいつだっ」

カーテンが開いた向こうには

手だけのロボットとそれを動かすための白衣の技術者数人がタッチパネル操作している

「これが ジャンケンロボマークⅤだっ」

参考画像「将棋電王戦での電王手くん」ただしジャンケンをするのでもっと人間ぽい5本指の手

「十回のジャンケンで各自の総獲得ポイントを競ってもらう」

「ポイントはこうなっている」

勝つとそれぞれ パー5点チョキ2点 グーだとなんと0点


さらに順位でのボーナス点もあります 1位+50点 2位+26点 3位+5点


主人公悩む

(グーがゼロ点? じゃあグーを出す意味はないのか?)

(ボーナス点 +50はともかく +26って中途半端だな)

隣でバカそうな小娘も悩んでいるがだいぶレベルが低い

「えー 点数とか覚えられないよー えーと えーと」

主人公哀れに思ったのでアドバイスする

「覚えるのはかんたんだぞ 出した指の数が点になってる」

バカ少女実際にグーとかチョキとか出して数える

「えー いちにいさんしいご いちに えー ゼロ ほんとだー」

「ありがとう あたし小森 弟妹が4人居て 友達からは子守の小森って呼ばれてる」

主人公「どういたしまして 俺は鈴木 これからよろしくな」

小森「ねーねー ジャンケンなんてどうせ運だけの勝負だよね だったらアタシでも勝てそうと思ってこの学校入ったんだー」

鈴木「そうかも知れねーけどなー」「むむむむむー」

(ぐっとゲンコツに力を込める姿勢を見せつけつつ グーを意識付けるジャンケン技だが今回は説明無し)

(唐突に)「ジャンケッぽッ!」

○鈴木パー

☓小森グー

鈴木「とっさに勝負を挑まれると複雑なチョキは出しづらい 故にパーを出せば勝つか最低でも引き分けに持ち込める 

これぞ48のジャンケン技のひとつ 即意拳」

「人間が出す以上 完全なランダムはありえない

 そうするという状況に追い込めば勝率はあげられるはずだ」

(ましてやこれはポイント制 偏りのある以上なにか勝ち筋があるはずだが)

(グーが0ポイントであるからには出す意味がない なのでパーとチョキだけを出す あとは運なのか)

(相手のロボットはどういうプログラムで手を選ぶんだ? ランダムに手を出すとしたらそれこそ運ゲーでしかないが そうではあるまい)

(仮に相手が勝敗を考えてこちらのハンドを読んでくるとしたら チョキでグーを釣り出しパーで狩る

 チョキときどきパーが最適解?)

(あるいは人間の邪魔だけを考えられたらヨキオンリー出されて詰む チョキを出され続けたらグーで勝っても旨味がない こちらを0ポイントにするのは最適解があるってことだ つまりそうされたら完全に無理 そんな詰み課題は出さないと信じたいが それこそがこの課題の狙いとか言われたらやだなあ)

(さすがにロボットハンドだからチョキ固定じゃなくてパーもグーも出す機能があるんだよな 

そういう思い込みはダメなのかな)

(なんにせよ 情報がほしい かといっていきなり飛び込む馬鹿もそうは居ないだろうし)


学生皆が尻込みして出てこない と思うと不良学生が一人前に出てきた

「ケンカはいつでも先手必勝! 俺は様子見なんてしねえ! ぶっ叩いてやんよ

俺はヤマト さきがけのヤマト と呼んでくれ」

校長「ほう ファーストペンギンですか たいしたものですね」

「最初に飛び込む勇気あるペンギンが最も多くの魚を捕らえることができる、

企業戦略でファーストペンギンと呼ばれる策だが うまくいくかな?」


      △△△△☓△☓☓△☓

ヤマトくん パーパーパーパー オールパーの10連打  0勝6分け4敗 ポイント0

ロボ    パーパーパー チョキ パー チョキ チョキ パー チョキ チョキ


校長「ファーストペンギンが利益を得られるのは 競争のないブルーオーシャンに飛び込めた場合のみ

今日のジャンケンは血まみれのレッドオーシャンでしたね 

レッドオーシャン飛び込んだ弱きものは、獲物にされるだけです」


小森「ねーねー 偉そうに言ったけど あの人負けちゃったね」

鈴木「ブレずにパー戦略を続けたあたりは いい作戦だったと思う 

案外バカじゃあない 今回は上手く行かなかったが」

(パーが最高点なのだからランダム相手ならパーオンリ-が最適だ

だがロボもパーとチョキオンリーでグーを出さなかった

これはランダムでたまたまの結果なのか 意図が意思が込められた結果なのか)

「それに、思いのほか きついゲームだな 10回勝負ってのが 引き分けも一回消費するのは」

「ねーねー どういうこと」

「つまりだなー 負けじゃポイントが取れない

勝ちでもパーとチョキで勝たないとポイントが取れないわけだが。

アイコがやり直しじゃなく一回でカウントするということは あいこでもポイントが取れない

こっちが3通り 相手が3通りで 9通りのパターンのうち 2通りでしかポイントにならないってことよ」

「んー。 ふーん(わかってない)」

「あと、理事長の言った 獲物、という言葉… ふかよみしすぎかなあ…」


小森「ねーねー 鈴木より頭良さそうな娘がいるよー」

会場に置いてあるホワイトボードに すごい速さで計算式を書いているメガネ女子


・p=パーを出す確率

・c=チョキを出す確率

・g=グーを出す確率

と定義する

5pg+2cp = 5p(1-p-c)+2pc

= -5(p-(1-3c/5)/2)^2+1.25(1-3c/5)^2

となるので、この期待値を最大にするためには、

p=(1-3c/5)/2、かつ、1.25(1-3c/5)^2を最大にするc

が、数学的に最適な戦略です。


となると、c=0, p=1/2, g=1/2となり、

このとき期待値は10回分で12.5となります。


メガネ女子「ゲーム理論によって最適戦略は計算によってわかるのよ」

「この計算式によれば、✋と✊を50%ずつの確率で出せば、期待値12.5ポイントになるのです」

「アタシは香山 リケジョの香山!」


    ○○△☓○△☓△△☓   3勝4分3負 しかしポイントは0 勝利したのは✊だけ

メガネ ググパパグパグパパグ

ロボ  チチパチチパパパパパ   (実は皮肉にも 相手の方はほぼ期待値の12点を取っている)


メガネ女子「なによ このロボット数学知らないんじゃないの」


鈴木、ホワイトボードの計算式を眺めながら独り言

「ゲーム理論だの確率計算だのはよーわからんが、

なんで最適戦略で、グーという点が取れない、意味のない手を出す必要があるんだ?」

「計算自体はわからんが、そうか 前提条件が間違ってるわけか」


藪「ジャンケンなんだからよお これ出しゃいいんじゃねーの?」

「型破りの藪」くんがグーチョキパーを出す

ナレーション グーチョキパー全ての部分を内包するので全てに勝てる最強の手と言われる理外の手


校長が素早く裁定を下す

背景でロボの手がゆらゆらと揺れて動いている(迷っている)しっかり見てる鈴木(伏線)

校長「ジャンケンのハンドは 会場の数十箇所にあるカメラによる動画からAIが公平に判定しています」

「いわゆるグーチョキパー、の形は 昔、地方で使われたローカルルールでのチョキとして判定されます」

「急にハンドを変えたり後出ししたりしても無意味です AIという中立の審判の判断が採用されます

AIが判断できないような曖昧な形やタイミングずらしは ハンド無効とみなされ負けになりますので

卑怯な手はする意味がありません」

「ただし」

「ルールの隙をつくような手段を考え、実行した事は評価します」 


鈴木「じゃあ48のジャンケン技の一つ ジャンケンDEっホイ拳は封じられたってことか」

凡人たちがなんとなくロボに挑んでいく

凡人もロボもほとんどがパーとチョキ たまにチョキで2点勝つ展開だが

「しかし待てよ さっきのロボの不自然な動き そして計算式の前提、餌食になったという言葉」

「結局あの計算の前提条件は 合ってるわけ… か?」

「やっぱりそーゆーコトか つまり」

「勝てる! 勝てるぞ! 勝てる算段がついたぞ小森!

 けど俺独りじゃ無理か 小森に言ってもわからんだろうし」

あえて周りに聞こえるようにしゃべる鈴木

小森「ねーねー どーゆーことー わたしにもおしえてよー」

鈴木(いいぞ小森 もっと食いついて騒いでくれ目立つように)

「おめーに言ってもわかんねーよ それに俺とお前の二人じゃぜんぜん人数が足りねーんだよ」


主人公のライバル、育ちの良さそうなイケメン高身長が鈴木に近づいて話しかけてくる

「やあやあ 勝つ算段ってなんだい? 教えてくれよ」

鈴木(釣り針にくいついた!)

「勝つ作戦は考えたんだけど いや、協力を頼むのは申し訳ないからいいよ」

ライバル「なぜだい 聞かせてくれるだけでもいいだろう」

鈴木「いやいや 上手く軌道に乗るまで何人かは犠牲になる そんな策なんだよ」

ライバル「ふむふむ 僕には友だちが多くてね いい作戦ならみんなでやってみるからぜひ聞かせて欲しい

少なくとも今のようにパーとチョキでたまに2点を拾うしょうもない展開よりマシになるなら

それに。たまのチョキで2点拾う展開も少なくなってなんだかどちらもチョキばかりになってきている」

「ロボのAIも点数を稼ぐような思考をしてるのかな」

鈴木「半分正解で半分違うな」

ライバル「?」

鈴木「あれはロボじゃなくて多分人間」

作戦を話し合う


ライバル「なるほど いい作戦だと思う ただ最初に挑む人はきついな ほぼ得点は期待できない」

下っ端モブ「佐藤さん そういう仕事は俺らに任せてくださいよ」

下っ端モブジャンケンに挑む

小森「ねーねー 結局作戦ってなんなのー いいかげんおしえてよー」

鈴木「結論から言うと これは勝負じゃなくて 協力してポイントを引き出すゲームなんだよ」

「ジャンケンという形式で、これを勝負とみて、勝ちにこだわったら本質が見えなくなる」

「ジャンケンをする二人で談合して いかにお互いにポイントを引き出すか がこのゲームの肝なんだ」

モブがひたすらパーグーパーグーと繰り返す

「争って結果引き分けなんかどちらも得しない 2点しかもらえないチョキこそ無意味

 出す必要があるのは5点を取れるパーと、5点を「取らせる」グーだけ」

「ゲーム理論だかの前提は ある意味間違ってたしある意味合ってた」

「あれは、ジャンケンのハンドを出す確率を、

 俺らもロボットハンドもどちらも一緒くたにしちゃってたんだ」

「どちらのサイドも統一した同じやり方をする、こちらが出す手をあちらも出す

と仮定すればそりゃあっちに出して欲しいグーも自分でも出すわな」

「そこまで考えたなら お互い確率でランダムに出すなんてせずに 談合して必ず勝ちと負けになるように

ポイントが発生するように交互にパーグーと出したほうがいいわけだ

ゲーム理論の子は頭がいいけどバカだな

談合しようという呼びかけ。そのためにパーとグを交互に出す」

小森「なるほどねー(わかってない)でもさーロボさんのAIがそんなコトわかってくれるのかな」

鈴木「白衣のおっさんたちがコンピューターで操作してるし

校長がジャンケン認定をAIでしてるとかいって誤解するよう誘導してたけど」

「あれは人間、というかどこかの会場の人間の手の動きをトレースしてるんだと思う」

「そして俺らの手もどこかの会場のロボットハンドにトレースされてる」

「たぶ、「国立」拳で戦う学園でも 同じロボで 同じイベントやってんだろうな 

人間相手ならこちらの意図を分かってくれれば協力関係に持ち込める はずだ」

小森「ねーねー どうして人間だってわかったの?」

「グーチョキパーの時に 手が泳いだからさ 

明らかに動揺して迷ったような動きをしたんだ あれは機械のプログラムの動きじゃなかった」


下っ端モブ すでに数人が愚直にパーグーを繰り返す

ついにロボがグーを出し お互いのパーグーが噛み合って勝ち負けと交互に繰り返すようになる

鈴木「国立のほうもわかってくれたか 最悪のパターンとしてこちらのパーグーに合わせて

 チョキパーをしてくることも想定してたが」

小森「ねーねー そうしたらどうしたの?」

鈴木「報復のオールチョキ」

「最初の2回は必ずパーグーで呼びかける それに合わせなかったらそれ以降チョキ

みんなに指示した作戦はそれだけ

あちら視点として、最初の2回でチョキパーで7点稼ぐとする。

その瞬間は最適な事をしてるようでこちらサイドにも利益を与えてくれない不誠実な相手には

それ以後こちらはオールチョキを出す

あっちはそれ以降は0点になる。それよりもこちらのパーグーに合わせて

 グーパーと出す。これでこっちもあっちも5点

次のターンでもこの2つの組み合わせをすれば2点ずつ。10回でお互い25点。これが最高得点とわかるはずだ

パーで貰える最高点の5点、それを10回分が、両サイドで合わせた得られる最高の得点が全部で50点。

こっちとあっちで2つに別れているのだから半分半分で25点 これが最高得点さ

これであちらとしても協力こそが一番稼げると理解できるはずだ

チョキて一回裏切ったらそれ以後の協力を失うのでかえって損をする

相手にも利益を与えないと、相手に嫌われた場合には絶対に得点を取らせないオールチョキ作戦があるからな

協調こそがこのゲームの本質ってことだな 裏切ってもイイことがない」

リケジョのメガネ女子

「協調と裏切りのゲームでAIを競わせる実験があった時に

最初に協調を選び、上手く協調できる相手とは協調を続け、裏切られたら報復する。

そういうAIシステムがトップだったらしいわね。合理的な判断と思う 私はバカじゃないわよ」


モブパーグーパーグーパーグーパーグーパーグー 5勝5敗 25点

ロボグーパーグーパーグーパーグーパーグーパー

次々と25点を得ていく


鈴木(これだけ裏切りは損だ、と言っとけばみんな余計なことはしない と思うが)

(抜け目ないやつがいつか気づく ソレより先にやるか しかし)

(俺はいつ 動くか… 緊張するぜ)

ライバル「鈴木くん ありがとう 君のおかげでみんなイイ点を取ってる」

「僕は皆を見守ってから最後に行くつもりなので 鈴木くんお先にどうぞ」

鈴木「いや、俺が最後に行くつもりなんだが」

ライバル「コレは譲れない 僕が最後だ」

いつの間にやら もはや残り二人だけ

鈴木「じゃあお先に行かせてもらおう 俺はお前に 俺より先にやれと言っといたからな」

「後悔すんなよ」


鈴木 ジャンケンをする

鈴木パーグーパーグーパーグーパーグーパー

ロボグーパーグーパーグーパーグーパーグー

9回まで終わり 鈴木25点 ロボ(国立校の生徒)20点の時点

(このために。こちらが先にパーで勝つようにした 協調ならどちらが先でも問題ないが)

「最後の一回 本来ならこちらが負けて相手に5点献上するはずの一回」

「ここで裏切りのチョキ!」

鈴木チョキ    6勝4敗 27点

ロボパー     4勝6敗 20点


鈴木「これでラストに2点稼いで俺だけが27点! わずか2点差だがコレで俺の絶対的トップ!」

「俺が 私立拳で戦う学園の テッペンだ!」

ライバル「へー 驚いた」

鈴木「わりーな だから言ったんだぜ 俺の先にやれって」

「これであっちとの信頼関係は崩れた もう25点取るのは無理だ

本当にすまねえとは思うが これは勝負なんでな なにがなんでも勝ちたかった」

「こっちが先にグーで負けて 20点なら取れるかもよ あちらさんが10回目にグーを出してくれるわけがない」

ライバル「驚いた ってのはさ」

「持たざるもの ってのはそんな苦労して 信頼を裏切ってまでがんばって そこまでなのか」

「ってことだよ」


ライバルくん 悠然と パーを出す 握手の平手っ!


鈴木「そりゃ悪手だろ 直前に俺がチョキ出したのに 付き合ってくれるわけがな」

ライバル パパパパパパパパパパ  ライバルくん パーで 10連勝 50点

ロボ   ググググググググググ

鈴木「なんだそりゃあ ていうか どうしてだ! どうやった」

ライバル「言っただろ 友だちが多いって」

鈴木「てめえ あっちにも手下が居るのか そりゃいくらなんでも ズルくないか」

ライバル「協力のゲームって君も言ってただろ コレが最高の協力だよ」

「コレも勝負なんでね 僕の場合は、なにがなんでも勝ちたいってわけでもないんだけど」

「僕を自然に友達皆がもり立ててくれるんだよ」


校長 「結果発表!」

1位佐藤くん 50点+順位ボーナス50点 合計100点

2位鈴木くん 27点+順位ボーナス26点 合計 53点

3位小森さん他同着多数 25点+順位ボーナス5点 合計30点


「佐藤くんはさすが佐藤財閥の御曹司ですね 周到な準備での圧倒的な勝利でした」

「学園では毎年最初にこのポイント制ジャンケンの勝負をしています」

「理論上の最高得点100点を取る事のできる、

 知力財力人望に恵まれたその生徒は「Mr.パーフェクト」と呼ばれます」

「2位の鈴木くん 仲間の居ない徒手空拳で工夫してよく頑張りました」

「ただし 積み上げた信頼を壊して出し抜いた点数」

「例年こう呼ばれます 53点、ゴミ。ダストマン と。」

「これからの学園でのジャンケン勝負は Mr.パーフェクト佐藤くんとダストマン鈴木くん 

 彼らの戦いが中心となるでしょう」

「3位以下の皆さんの奮闘も期待します」

「また、得点には現れない行動も、内容次第では評価アップに繋がりますので あきらめずにがんばりましょう」

「25点戦略の為に礎となったモブくんたちは卒業後、就職に有利になります

ファーストペンギンの大和くんの蛮勇はベンチャー企業に引く手あまたでしょう」


がっくりして帰宅する鈴木くん

家に変えるとお母さんが迎えてくれます

「母ちゃんごめーん てっぺん取れなかったよー」

実は校長が鈴木のお母さん

「2位でもたいしたもんだよー お母さん鼻高々だよ」

「それよりも遅刻のほうが恥ずかしかったよ」「ちゃんと起こしてやったろ?」

「2度寝しちゃってさー 急いで学校行ったらころんじゃったよ」

(なので血まみれで破れたシャツだった)

おしまい


実はこちらのブログ記事から問題設定と解決策のアイデアをパクりました

「ビルゲイツの面接試験-ジャンケン編 解説」

https://satoshi.blogs.com/life/2007/03/post_19.html


マンガの脚本として作ったものです 

なので小説としては稚拙な修辞のないものですが

広く見られたいと思い公開してみました


タイトル他の案

「ジャンケンバトル学園」

「鈴木の拳」

「拳の学校」

「トリレンマ・ファイターズ」

「トリレンマ・スクール」

「ジャンケンという運ゲーでも頭脳を活かして勝ち抜いて

 巨乳熟女校長に認められたい俺、鈴木」







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