大魔王となった主人公の少女の復讐は過激で苛烈だ。
これについては賛否あるだろうが、私は納得してしまう。
なぜなら、少女が現代日本から大魔王へと至るまでに、クラスメイトや教師から受けた仕打ちはあまりにも酷いものだったからだ。
この物語では、少女が何をされてきたのか克明に記されている。
その結果、大魔王が無辜の民を虐殺する等の描写もあるし、復讐対象への行為は苛烈だが、人類の敵を生み出したのは周囲の環境によるもの、真に裁かれるべきは別にある、と思わされるのが作者様のうまいところ。
巷に溢れている ざまぁ じゃ物足りない、報復はもっと徹底的に!とういう方には是非ともお勧め!
勧善懲悪の物語も楽しいけれど、こちらのようにダークな物語も読んでみて面白いのではないでしょうか?