第12話
私は除霊依頼があった屋敷の前に立っていた。
大きな屋敷を眺めていると、急に後ろに殺気を感じて振り向いた。
すると、なにか不気味な雰囲気を漂った白髪の老婆が立っていた。
「諏訪真奈美様ですね。さあこちらに」
そう言うと老婆は屋敷の方に歩いて行き、屋敷のドアを開けた。
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一ヶ月前にジンタくんの件が解決出来たことによって、私にはまだ力があると確信した。
だったら屋敷に幽霊も、出来るなら浄霊してあげたい。
浄霊じゃなくてもちゃんと成仏させてあげたいと思った。
まあお金も少しだけ……いやおまけ程度に思っている。……多分。
お金の話はどうでもいい。
とにかく幽霊を救ってあげたいと思った私は屋敷除霊にインターネットで応募した。
それから一週間ぐらいで屋敷からの手紙が届いた。
内容は、手紙には屋敷の地図だけ入っていて、その地図の左下には(都合の良い日に来て下さい)と書いてあった。
これを見た瞬間、胡散臭いとさえ思った。
私は屋敷の事をインターネットで調べたが、特に目立った情報がなく衛生からの写真では大きい屋敷だということだけわかった。
情報が少ないっていうのは、恐怖が大きくなってしまうものだ。
そのとき電話が鳴った。携帯の画面には母の名前があった。
「もしもし真奈美?」
「おかあさん、どうしたの?」
「特にないけど、急に不安になってさあ」
「急に不安になったの?」
「なんて言うのか……嫌な予感的な感じ。真奈美大丈夫?」
「まあ……お母さんって屋敷除霊の話知ってる?除霊できれば一億円ってやつ」
「まさかあんた除霊する気?」
「うーん、この前色々あってさ、私ならできるかもしれないと思ってさ」
「やめなさい、あそこに除霊に行った人は皆死んだのよ」
「死んだ?お母さんあの屋敷を事を何か知っているの?」
そして、母親から屋敷の事を色々聞いた。
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