底辺農民の成り上がり〜生産能力に特化した俺は世界最強に。最強は名家でも最強種族でもなくちょっと特殊な農民です〜
@10021011
第1話
天職によって向き・不向きが決まる 世界・マイフト。そこのとある一国では少数の少年少女が上位貴族でも中々入れない王城の廊下を進んでいた。
先頭の少年が止まると同時に後ろの奴らはピタリと止まる。そして先頭の少年を残し彼らは跪いた。
「只今参上致しました。」
先頭の男は城の中心部にある謁見室の玉座に座る男、この国の王に向かって参上の旨を伝える。王は先頭の少年を見つめて
「ご苦労。今回も頼むぞ」
「心得ております。」
たった二言。
それだけ伝えて王は玉座から立ち上がり、奥の部屋に消えていった。
王やその側近がいた部屋から退出した途端、跪いていた少年・少女達のうちの1人の男がおかしそうに呟く。
「また一言だったぜ。素っ気ない王だぜ全く」そして皆おもむろに話し出す。
「もう少しー話せばいいのにねー」「ほんとそうっす」
王に会い、王城でも緊張なく話す少年・少女達。
「ほら、行くよ」
という先頭の少年の声に伴って王城から出て行く。
それもそのはず彼等はこの国、この国付近で最強の実力を有す冒険者達だった。彼等のパーティーの名は「最弱賢者」。結成当初はすぐに消え去る弱小パーティーと思われ、誰にも期待されなかったチームであった。
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