第10話 ぽじぬ

今の時代何でも分かっちゃう

交友関係の広い私は分からない事があれば


すぐに人に聞いちゃう


それでも分からなければネット検索


ある日喫茶店で友達と待ち合わせしていた時

隣の席のカップルがべちゃくちゃ喋ってた


彼氏かぁ~最近恋愛にまったく縁がない


「んでさ~・・・ぽじぬだっけ?あれ面白いよね」


ん?ぽじぬ?ふいにそのカップルから聞こえた

その「ぽじぬ」と言う単語が頭から離れなかった


「おまたせ~」


私はやって来た友人にさっそく


「ぽじぬって知ってる」


ん~私は分からないけど・・・それよりさ

友達との会話そっちのけでカップルの話に

聞き耳を立てていた


その夜


パソコンを使ってネット検索してみた


・・・ぽじぬっと


ネット検索ではヒットしない


ん~なんだろうぽじぬって

気になったらとことん調べたい


大学で友達だけじゃなく

ありとあらゆる人に


「ぽじぬって何か知ってますか?」


・・・誰も知っていない・・・


どうしよう・・・気になって眠れない

街を歩いてる人に次々と


「ぽじぬってなんですか?」


聞いて周っているとお巡りさんに声をかけられた


「お巡りさん ぽじぬってなんですか?」


私は精神病院に強制入院させられた

病室のベットで独り言を話してる


「ぽじぬってそう言う事だったんですね~ふふふ」

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