ジャック・キャンベル

 「彷徨さまよえる艦隊」が面白いです。艦長はけっこういるけど、艦隊指揮する主人公のSFって割と少ない。パッと思い出せるの銀英伝くらい?

 この作品の艦隊戦は「超光速航法はあるけど超光速通信はない」ってところがミソですね。時には味方同士でさえ通信に相当のタイムラグがあり、主人公(と読者)をやきもきさせるのです。さらに他の星系の状況を知るには伝令艦を実際にジャンプさせてみるしかなく、予想外の戦闘状況も起こりうる。

 敵地のど真ん中で艦隊指揮を任せられた主人公、ほぼ無理ゲーな味方陣地への帰還に挑んで――って、絶対燃えるでしょこんなの。それに主人公も人の子、プライベートタイムの描写ににんまりします。

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