ひかわ玲子 その2

 次にはまるのは、「三剣物語」です。


 同じ角川のファンタジーアンソロジーで「三剣物語」の外伝を読んでから本編読んで。


 精霊の加護を失って、大地に定着できなくなった大陸が舞台です。


 この世界の人間は基本的に黒髪で、精霊の守護を受けた子供だけ、その精霊にちなむ色の髪と瞳を持って産まれてくるんですね。


 主人公は炎の精霊の子供で、赤髪の大国の王子。

 で、精霊の子供は、賢者の美形お兄さん(年齢不詳)の住む聖なる浮島で幼少期を過ごすんだけど、他にも水(氷)の精霊の子供の白銀髪の女の子と、金髪の大地の精霊の子供の男の子がいます。


 精霊の子供の最終目標は、すべての(炎、水、大地)精霊の加護を取り戻し(イコール精霊の剣を得る)大地を定着させることなんだけだ、これは精霊王に会ってもらわなくちゃいけない。

 で、炎の剣はわりとよく見いだされるんだけど(ただし炎の子供は産まれにくい)、氷の剣は一回くらい、大地の剣はまだ一度も現れたことがない。


 反比例して、大地の子供はよく産まれて、ただし庶民が多く、炎の子供は王族とかに多い。水の子供も少なめで、今回は貴族の妾腹の娘で、精霊の子供だったために嫡出扱いになってる、という設定でした。

 サブタイトルも「炎の剣」→「氷の剣」→「大地の剣」で、その順番で剣が見つかるんだけど。


 だけど、それを邪魔する悪の帝王がいて。

 その国だけは、帝王の魔力で大地に定着していて、上を通る大陸を攻撃するんですよ。

 

 で、魔王的な帝王様(不老不死)は、パワーの源である大きな炎を持っていて。

 これが、赤髪の人なんですよね。

 なんで、元は炎の精霊の子供なんじゃ? という疑惑もあって、若干精霊の子供への不信感にも繋がり。国同士のいざこざもあって(かなり自分勝手な王様達)。


 まあ、そんな大人の事情に翻弄されつつ紆余曲折を乗り越えて、精霊の子供達は剣を手にしていきます。


 さて、この魔王、ラスボスのクセにわりと初めから美形賢者と主人公の炎の精霊の子供にちょっかい出してきます。

 

 で、水の子や、大地の子供を拐って、大地の子供を洗脳して主人公と戦わせてみたり、色々引っ掻き回して。基本的にはただ楽しみたいだけで。


 悪辣ですねー、でもカッケー悪役なんです。

 

 カッコいいといえば、帝国で主人公が出会う猫キマイラの、名前忘れちゃったけどナイスバディな姐御がめっちゃよいです。あと、その夫となる帝国に捕らわれながらもレジスタンス活動している元騎士も渋くてカッコいい。

 

 主人公が少年少女だからなのか、エフェラ&ジリオラよりはとっても健全(笑)

 というか、真面目です。


 そういえば、ヒロイックファンタジーの鉄板の四元素の一つ、風、ここには出てきてません……て思う?

 という謎も含みつつ、本編3巻でうまくまとめた感はあります。

 

 こちらは克己かさね作画で漫画化されていて、この漫画は、かなり要点を押さえて世界観壊すことなく完結してる良作です。


 外伝も一冊あります。

 

 わりとハマったはずなのに、この頃はファンタジー、たくさん出ていたので、他にも目移りしてしまったんでしょうね。


 他の作品は読んでません。


 たぶんロードス島にのめり込んで行ったんだな、と思います。


 

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