私にあなたは救えない
やさしいあなたは
世界の醜さを飲み込んで
いつもいつも苦しそう
見ているだけの私は
救いたいと口にした
助けると口にした
あなたの特別になりたいと
あなたの笑顔を
私に向けて欲しいと
それがただのわがままだと
わかっていた
あなたが期待してないこと
あなたはずっと孤独なこと
あなたはあなたを呪うこと
わかっていた
わかっているふりをした
だれよりあなたに寄り添っても
だれより愛して抱きしめても
あなたがあなたであるかぎり
私が私であるかぎり
あなたの涙は途絶えない
あなたがどれだけ素敵で
それをどれだけ伝えても
世界はあなたの首を絞める
あなたはあなたの首を絞める
過去はあなたの首を絞める
今はあなたの首を絞める
未来はあなたの首を絞める
私はきっとあなたの首を絞めている
あなたの世界はずっと孤独
不幸な世界の幸せがあなたの幸せ
それでも抱きしめた温もりに
ふと顔が綻んだり
あなたの大好きなクリームシチューに
放つ優しいありがとうは
あなたを支えていると信じたい
何よりもそれが私を支えていることが
あなたを支えていると信じたい
特別でなくても
徒労に終わっても
犠牲を払っても
悲しくても
あなたの支えになっているかも知れないと
思えることに支えられたい
あなたに支えられる私でいたい
それがあなたを支えていると信じたい
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます