第10話 カルプシス大神殿
「……そういえば今朝の新聞、ご覧になりましたか大臣?」
「もちろんだとも。【ラグナロク】は実に素晴らしい活躍をするじゃないか。」
「はい。女王陛下も喜んでおいでです。これで例の件は認可が下りることでしょう。」
「それは喜ばしいことだ。そうなっては堅物のゾフ団長も了承せざるを得まい。」
魔法新聞の画面を見ながら豪華な服装を身に纏う数名が満足そうに笑みを浮かべる。
その一面を飾るのは話題になっている【ラグナロク】。昨日の【ヴェルーンガウスの秘宝】獲得した活躍が大きく報じられていた。
ここは聖王国クイーンガルトの王宮内にある会議室。
舞踏会を行えそうなほど広々とした部屋の中、その中央に20人は余裕で座れる大きな円卓が置かれ、大臣や貴族といった権力者たちが話に花を咲かせていた。
「────以上が視察の報告です。続いて先日のガルトリー公国との会談ですが……」
その者たちに向かって報告を続けるのは強面な顔の50歳代くらいのの男性。
しかし彼の言葉はこの場にいるほぼ全員が聞いてはいなかった。
男性は絢爛豪華な装飾が施された天井を眺めながらため息を吐いた。
「……お偉いさんって本当に会議が好きよねー。毎日のようにやってるじゃない。」
「よせエリン。会議中だぞ。それに聞こえたらどうする。」
「平気よ。今の団長の報告も全然聞いてないもの。【ラグナロク】のおかげで会議も全くの上の空だわ。」
会議室の扉付近で護衛にあたっている聖王国騎士団【ホーリーレイズ】のバルツとエリンが少々呆れ顔で会話をしていた。
「……はぁ~。全くの上の空だな。」
そこへ先程の強面な顔の男性が、あからさまに嫌そうな表情を二人に向けながらやってきた。
「お疲れ様です、団長。」
「疲れもするさバルツ。やんごとなき方々の熱狂ぶりには呆れて物も言えん。」
「フフッ、そういえば最近白髪が増えましたよね?」
「笑い事じゃないぞエリンよ。今度ザジェに代わってくれと言っといてくれ。任務とはいえ、自由に旅をするあいつらが羨ましく思うぞ。」
会議は休憩に入ったようで、壁にもたれかかり腕を組む男性──【ホーリーレイズ】のゾフ団長は周りに聞こえないような声で文句と愚痴を次々と並べ立てる。
やがて大臣たちが昼食のため一旦部屋を後にする。それを見届けた三人は会話を続けた。
「……それで?奴らの裏は取れたのか?」
「はい。【イクシオン】が付近を捜索したところ、森の近くに四人の遺体を発見しました。魔法警団が魔力紋を調べた結果、連絡が途絶え行方不明になっていた【グリフォン】だったとの事です。」
「遺体は損傷が激しく魔物に襲われた形跡があったという話ですが、ザジェの推測だとおそらく【ラグナロク】の仕業だろう、と……。」
二人の報告を聞いたゾフは顔をしかめる。
「やはりか。その後の消息は?」
「昨夜隣国のフレアロード内で目撃情報があった以降は不明です。」
「やれやれ……。これで何件目だと思っているんだ?今回も含めてこれだけ事件が起こっているというのに、上の奴らはまだ例の件を押し進めようとしているんだぞ。まったく頭の痛い限りだ。」
「事件を書き消すほどに【ラグナロク】は実績を挙げていますし、加えて確固たる証拠が見つかっていないので仕方ないでしょう。エリンが聞いた話だと、些細な不祥事は目を瞑るとまで言う者もいるらしいです。」
「上からの圧力もあってか、ギルドも中々動けないんですって。おそらく陛下にはこの事件そのものがお耳に入っていないんじゃないかしら。」
「何が些細な不祥事だ。バカバカしい。」
ふざけた話だとゾフが怪訝な顔で吐き捨てる。
「……しかし証拠、か。エリン、そういえば被害に遭ったチームがもうひとついたと言ったな?」
「はい。【ウアルガリマ】というガルトリー出身のBランクチームです。現在はガルトリー国内の病院で治療を受けております。」
「奴らに遭遇して生きて帰ってこられたとは、中々悪運が強いな。よし、回復の折を見て事情を聞くとするか。」
すると三人の会話が一段落したタイミングで一人の少女が声をかけてきた。
「……ご苦労様ですゾフ団長。少しお時間よろしいかしら?」
「これはルヴェリア様……!一体どうされましたかな?」
反射的に三人は片膝をつき、深く頭を下げる。聖王国式の挨拶を受けるクイーンガルトの王女ルヴェリアは凛とした立ち姿で優しい笑顔を見せる。
「エリンさんにお話を伺いたい事がありますの。」
「……へ?私ですか?」
突然のご指名にエリンは顔を上げてすっとんきょうな声をあげる。
「ええ。昨夜の報告書にあった【カーバンクル】というギルドチームについて、詳しく教えていただきたいのです。」
「……【カーバンクル】?あ、昨日のザジェの報告書の事ですか。」
意外な言葉にバルツとエリンは思わず顔を見合わせる。
ワガママ王女と揶揄され我が道を行くルヴェリア王女が他人に興味を抱くのはかなり珍しい事のようだ。
「先程の会議を拝聴していましたが、その話題が出てきませんでしたので直接お聞きしたいと思いましたの。なんでもそのチームを率いているのがシエル王子なのだとか。」
実はルヴェリアは会議に毎回出席している。政治を学ぶためと自ら望んで始めたのだ。
「今日はいつにも増して熱心に話を聞いておられるとは思いましたが……。何かお心当たりがおありですかな?」
ゾフの問いにルヴェリアの笑顔が真剣な表情へと変わった。
「先のガルトリー公国との会談の日。お二人は実際に会われたのでしょう?どう思われまして?」
「あくまで個人的な意見として申し上げますが、ルヴェリア様のご興味を持たれるに足るものと、私は存じ上げます。」
「私もバルツ隊長に同意いたします。」
バルツとエリンが出した答えにルヴェリアは満足そうに再び笑みをこぼす。
「……ウフフ。よろしいですわ。では、わたくしの部屋でゆっくりお話を聞かせてくださいませ。」
「あ、じゃあ俺も……」
「ゾフ団長。貴方はまだお仕事が残ってらっしゃるでしょう?大臣たちが機嫌を損ないますわよ。」
「く~っ、かしこまりました……。」
含みのある笑顔でルヴェリアは美しい長い髪をふわりとなびかせ会議室を先に出ていった。
そして便乗して会議を抜け出そうとしたゾフは残念そうにうなだれる。
「団長、これも仕事です。」
「まぁまぁ。後でご飯奢りますから元気出してくださいよ。」
励ましと同情が混ざった言葉をかけ、二人も会議室を出ようとしたが、ゾフに呼び止められる。
「なにか嫌な予感がする。ルヴェリア様がまた無茶を言い出さないようくれぐれも留意してくれよ?」
「なるべく善処します。」
一度言い出したら誰にも止められない。ルヴェリアのワガママをよく知る二人もゾフと同じことを思っていたようで、少し困った表情をしていた。
────────────────
「────へえっくしょい!」
「へえっくしょいじゃねェんだよ。どうなんだ?って聞いてんの。」
「ちょっと待てって。『へへっ、どこかの美女が俺のウワサしてるな』みたいな台詞くらい言わせてよ。」
「るせぇ。どうなんだよ?」
「んーやっぱりダメだ。またエラーが出たよ。ていうか何で機嫌悪いのさ?」
「あ?違ぇよ。まだ冬休みなのに学校来るのって何か損した気分だなって思ってよ。」
「あー!わかるそれー!」
同じ頃。聖王都の中心街から少し離れた郊外にあるレズィアム魔法学園、冬休みで誰もいない教室の中からシエルとリッツの声が聞こえてきた。
「それにしても一体どうなってんだ?普通、魔力紋が登録されてなかったらそう表示されるハズだよな?」
「うん。かといって魔導書がおかしいってワケでもなさそうだし……。」
二人は首をかしげながら不思議な少女ユグリシアを見る。魔導書に手をかざすユグリシアも二人にならって同じポーズをとる。
「ユグリシアさーん。どうなってんスか?」
「えっへん。すごいでしょ?」
「威張るトコじゃねェんだよ。」
と、教室の扉が開き、教師のサイネスが様子を見にやってきた。
「……おーう。やってるかー?」
「ダメだよ先生。エラーしか出なかった。」
「うーんそうか。この学園で使われている魔導書は魔法ギルドから支給された最新式なんだがな。」
「だよなぁ。学校なら何か分かるかなと思ったんだけどよ。んじゃどうすっかなぁ……。」
前回のクエストの翌日、【カーバンクル】はユグリシアの身元を調べ家まで送り届けようとしていた。
しかし最初に立ち寄った冒険者ギルド【天使の夜明け】では、身元を調べる魔導書が魔力紋を読み取れずエラーを起こした。
ギルドのニャム曰く、冒険者ギルドに支給されている魔導書は性能は悪くニャいが簡易的な物がほとんどらしい。詳しく調べるにはより性能の高い魔導書がある施設へ行った方が良いとのこと。
そこで【カーバンクル】が選んだ場所がこの学園だったというわけだ。
「……ん?そういえばリケアはまだ来てないのか?」
「あぁ、まだそこの街で買い物してるよ。」
「いつでもクエストに行けるようにって張り切ってたよね。」
学園に行く途中でリケアがそう言い出したのだ。
前回の反省を踏まえて行ける時に必需品を買い揃えておきたいと、いつにも増してやる気を出していたという。
「……ほお。なかなか頑張っているようだな。」
「……にしたって遅ぇな?」
「買いすぎて荷物持てなかったりして。」
「んなワケ……」
などと話していると、突然シエルとリッツに魔法通信がかかってきた。
『……ごめん。買いすぎて荷物持てなかった。手伝って……。』
「お約束は外しませんねぇ!リケアさーん!」
「あはははっ!!」
学園の近くまでは頑張って運んだようだが、限界がきたらしい。
声を震わせて怒るリケアをなだめながらシエルたちは彼女を迎えに行った。
「……よっと。スゲェ量だな。よくもまぁこんなに買い込んだもんだ。」
「でも本当にいいのか?俺たちもお金出すって。」
「いいの!これは前回のお詫びと反省を兼ねて、私なりのケジメって事で。」
満足気なリケアを見るシエルとリッツ。その足下には三人でようやく運べる量のアイテムが大きな袋いっぱいに詰め込まれていた。
この量を一人で街から学園の近くまで運んできたリケアに対して、「怪力だよなぁ」という言葉を彼らは決して言うまいと心に誓う。
「……わ、わかった。ありがとうリケア。」
「で、こんだけのアイテムどこにしまっとくんだ?」
誰もが思う当然の質問に、やりきった感満載のリケアは固まり目が泳ぐ。
「…………。あー……教室の、ロッカー?」
「なんでだよ。」
「ハハハ。気持ちは分からんでもないがなリケア。アイテム選びは意外と難しいだろ?クエストでは不足の事態が必ず起こるもんだから、慣れない頃は心配になってついつい買いすぎてしまうんだよな。」
「うぅ……。色んな状況考えたら見るもの全部必要かなって思っちゃって……。あと安売りしてたし……」
改めて自分が買った大量のアイテムを見てやっちゃった感満載のリケアはシュンとするが、ユグリシアがポンポンと肩を叩いて励ましてくれた。
「お、それだったら冒険者ギルドの貸金庫を使えばいいんじゃないか?有料だが持ちきれないアイテムを預かってくれるぞ。」
そんな彼女にサイネスが助け船を出してくれた。
「あ、いいじゃんそれ!そうしようよ。そのお金は俺たちが出すからさ。」
「え、でも……」
「どうせもう金ねぇんだろ?俺たちはチームなんだからカタイ事言うなよな。」
シエルとリッツが笑いながら同時にリケアと肩を組む。
「うん。ありがとう。」
「んじゃ早速持って行こう!」
シエルが荷物を持ち上げようとした時、不意にユグリシアが脇腹をチョンと突っついた。
「わっふぉい!」
「……大丈夫だよ。わたしが持ってあげる。」
へなちょこな声をもらしバランスを崩すシエル。手から荷物が落ちるが、床に着く寸前にスゥッと跡形もなく消えてしまった。
「えっ!?」
「な、なんだあ!?」
続けざまに残りのアイテムも次々と消えていく。
「うえぇマジかよ!?あんだけあったアイテムが全部消えたぜ!?」
「『無限倉庫』……!こりゃ驚いたな。レアスキルじゃないか。私も見るのは初めてだ。」
普段おっとりとした表情のサイネスもさすがに驚きを隠せなかった。
「え、じゃああの荷物は全部消えたんじゃなくて倉庫に入ったってこと?」
「てことは出し入れも自由なのか?」
「うん。ほら。」
ユグリシアが手を出すと、先程消えたアイテムのひとつがポンッと飛び出した。
「えっへん。すごいでしょ?」
胸を張り誇らしげにするユグリシアだったが、その表情はほとんど変わっていない。
「スゴい!ありがとうユグリシア!」
「ほほーなるほど。確かに不思議な子だ。個人情報もステータスも不明。オマケにレアスキル持ちときたか。となると……」
「なになに先生。何かいい案ある?」
「いい案もなにも残す手はひとつしかないだろ。」
「え?」
「魔法ギルドの本局に行って直接調べてもらうのが一番ってことだ。」
サイネスの一言でリケアの顔が一気に青ざめる。
「魔法ギルドの?」
「本局っていうと?」
「却ッッッ下しまーす!!」
シエルとリッツがリケアを見た瞬間、彼女は教室の窓が揺れるくらいの大きな声を張り上げた。
「な、なんだ!?リケアどうしたの?」
「カルプシス大神殿はお前の実家だろ?何をそんなに拒否ってんだよ?」
「はいダメー!絶対ダメ!何か他にいい案探そ?ね?ね!?」
「え~そうは言ってもなぁ……」
「魔法ギルドなら聖王都にもあるじゃん!そこでいいじゃん!」
初めて見せるリケアの猛烈な駄々のこね方にシエルとリッツは少し引き気味だ。
「別に悪くはないが、魔法ギルドに関しては聖王都より本局の方が色々優れてるからなぁ。それにカルプシス大神殿の魔法書庫には他では扱ってない古代の魔導書なんかも多くあると聞く。やはり調べるには本局に行くのが最適だろう。」
「やだーっ!!」
「んじゃ俺たちだけで行くからリケアは残って聖王都の魔法ギルドで調べる?」
「うっ……!ダメ!置いてかないで!」
「どっちなんだよ。」
「あぁ~!何でこうなるの~!?」
リケアは頭を抱えて膝から崩れ落ちる。事情はよく分からないが、ユグリシアはとりあえず肩をポンポンと叩いて励ます。
「う~ん。そもそも何がそんなにダメなわけ?」
「うっ!……そ、それは……」
「それは?」
「……家族に、あんまり会いたくない……から。」
モジモジしながら答えるリケアにシエルとリッツは顔を見合わせる。
「んん?」
「なんかえらく重そうな理由が出てきたな。実は家出か?」
「ち、違うよ。どう言えばいいかな……。会いたくない、というか会わせたくない、というか……」
話を聞いていたサイネスが何か思い当たる節があるようで、手をポンと叩く。
「あぁそうか。なるほどな。」
「あ?なんだよ先生。何か知ってんのか?」
「リケアの家はきょうだいだけで住んでるのは聞いてるよな?」
「うん。確かリケアを入れて五人だったよね。」
「そうだ。リケアはその末っ子なんだが、兄と姉全員がリケアを溺愛していてな。それが原因なんだろう。」
その通りだったらしく、リケアは黙ったまま頷いた。
「……家では一人でいたい派なんだけど、必ず誰かがベッタリくっついてくるから正直鬱陶しかったの。」
エルフ族の思春期は100歳を超えた頃から始まるといわれている。激しいスキンシップが嫌になり逃げるように家を飛び出したのだとリケアは話す。
「ほぼ家出じゃねぇか。」
「ふーん。色々あるもんだなー。俺は家じゃいつも姉さんやセルイレフたちと一緒だし、一人でいるのは寂しくて嫌だな。」
「俺は……少し羨ましいかな。」
「え?」
「あ、いや。何でもねぇ。」
ボソッと呟いたリッツは、少し憂いのある表情をしているように見えた。
「……それで、結局どうするんだ?私としては一度くらい顔を見せてやった方がいいと思うぞ。」
「行こうよリケア。俺リケアのきょうだいに会ってみたいし。」
「俺も興味あるな。」
「わたしも、会いたい。」
全員一致の意見にリケアは観念するように大きなため息を吐いた。
「今までこんなに離れてたことなかったから、どうなるか分かんないよ?嬉しすぎて発狂するかも。」
「逆に!?こえぇな!」
「保護者面談で何回か会ったが、一番上の兄さんは確かにその可能性はあるな。」
「えぇ……?一体どんなきょうだいなんだ……?」
────────────────
「────くっ!しまった……!」
古文書や魔導書が無数に並ぶ魔法書庫と呼ばれる広い一室。事務作業を行っていた長い黒髪の男性は突如胸を押さえた。
「フェリ兄どうした!?……って、なんだまたかよ。」
「どうしたのトール?」
「なんでもねぇよミオ姉。いつもの発作だ。」
その近くで本の整理をしていた同じく黒髪の二人の男女が異変に気づき駆け寄ってきたが、あまり心配はしていないようだ。
「なーんだ。じゃあナッキ姉呼んでくるね。」
「あら、なぁに?どうかしたの?」
するとそこへ茶色がかった長い髪の女性がにこやかな顔で淹れたてのお茶を運んできた。
「あ、ナッキ姉。フェリ兄がいつもの発作なんだって。」
「あらまあ。しょうがないわねー。」
運んできたお茶をテーブルに置きながらナッキは軽くため息を吐いた。
「ほーら。手が止まってるわよ?」
「……ナッキ、例のヤツを……。私はもう駄目かもしれん……」
「なにバカなこと言ってるのよ。ほら、これで落ち着きなさいな。」
そう言いながらナッキが懐から取り出したのは一枚の紙だった。
「あぁ……まるで天使のような可愛らしさだ……。」
紙はどうやら誰かが写っている写真のようで、それを眺める男性は表情がだらしなく緩む。
「…………」
「……フェリネス?」
写真を両手で握りしめたまま、フェリネスという男性から笑顔が消える。ナッキが呼びかけるが黙ったままだ。
「……ナッキ。食材を買い込んでおいてくれ。三日後に宴を開くぞ。」
「え?急にどうしたの?あなた予知能力なんて持ってないでしょ?それに宴って?」
写真を見つめながら急に喋りだしたフェリネスにナッキは不思議そうに首をかしげる。
「私には分かる。三日後にリケアが……リケアが帰ってくる……!」
「!!!」
長男のその一言に他の三人のエルフの目がギラリと鋭く光った──。
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