第15話

「そ……そうだ……俺の依頼の中では……最高の依頼だ……。い……依頼料が……無料でも……やり遂げるぞ」

 瑠璃は今度は泣き出した。正志の首を絞めていた手を引き戻して、それを顔に当て。

「えーん……。私の安息の日々―……」

 遊び人の遠吠えである……。


 しばらくして、親切なアメリカ人男性は笑い転げていたが、ガソリンがなくても車輪が動かないなら平気なんじゃないですか。と教えてくれた。

 正志はそれを聞いて、

「そうだといいが……では、行きましょう。西へ!!」

 絶望の瑠璃。気の抜けた智子。使命感の正志。三人は西へと向かった。















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