屋上で学校一の美少女に呼ばれるが嘘コクだと思い無視してしまう勘違いイケメン君〜鈍感なためかイケメンだと思ってないらしい〜
雪のふむ
第1話
学校一の美少女。
それは、誰もが近づきたいと思う人であろう。そして誰もが付き合いたいと思う人でもある。
そんな美少女に、放課後、屋上で待ってると言われたらどうだろうか?
そりゃ、誰もが行くに決まっていると普通は思うだろう。
しかしここに行かないたった一人の男がいる。
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「ほんとに海崎いかないのか!?」
そう叫ぶ人の名前は秋月陽斗、俺の数少ない友達である。そして俺の名前は海崎零だ。
何故驚いているのかというと学校一の美少女に呼ばれているのに行こうとしないからである。
「まぁな」
「おいおいお前‥‥あの学校一の美少女に呼ばれてるんだぞ!?」
「いやぁそりゃわかってるけど、罰ゲームの嘘告白とかだったら可哀想じゃないか?」
「いや‥そうかもしれないが‥‥お前まだ気づかないのかよ」
「ん?何が?」
「お前がイケメンだってことだよ!」
「いや、それはない‥‥お世辞だとしてもたちが悪いこと言うなよ」
「そうかそうか」
そう言うと、秋月は呆れた顔で自分の席へ戻る。
自分の席に戻ったのを確認すると見もしない本を見ながら先ほどのことについて考える。
はぁ、なんでそんな顔でこっちを見てきたんだろうか?
確かに秋月が言っていたイケメンだったら速攻で走っていくだろうが、イケメンでもない俺に好意なんてないだろう。
逆に、ただ話したいことがあるだけなら屋上じゃなくてもクラスで話しあえばいいだけのこと。消去法で罰ゲームでやらされていると考えるのが普通ではないのか?
「はぁぁ、なんで俺なんかに嘘コクなんてするだよ‥‥」
嫌な顔で言う。
それもそうだろう、誰だって嘘コクが嬉しいと思うやつなんていない。
それにしても、俺じゃなくても良かったはずなのにピンポイントで当たるなんて俺も運がよくないな。
まあ、今度朝の占いのラッキーアイテムみたいの持ってこよう。
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