第63話 心と体が引き離される思い

1ヶ月半が過ぎた頃、ユウスケから連絡が来る

「病気してた」


私は、突然のラインにしばらく開くことが出来なかった


既読にしたくないという復習的な思いもあるが

宝くじの結果を見るようなドキドキもあったり

探しものが見つかって確認するような安心感だったりもする


ラインを確認して

本当は既読スルーをし続ける予定をだった

向こうが沢山謝ってきて、仕方なくゆるす

そんなストーリーを考えていた


なのに…

ちっとも悪びれていないし勿論、謝罪もない


このライン内容に既読スルーをすることが、なんか人として違う気がしてしまい

結局…

「大丈夫?もう、平気なの?とっても心配したんだよ」

「結構、ヤバかったけど。大丈夫。」

「それなら良かったよ」


それだけで終わる…


私はね思うんだ

私とユウスケとの間に大きなズレがあったって。


ユウスケは嘘はついていない

けれども、きっともっと早い段階で、携帯をイジっていただろうしラインも送れたと思う

だけど、そうはしなかった


一段落ついて、ある程度、元の生活が戻ってやっと思い出してもらえる…


結局、そんな存在なんだ…

今更ながらに、そんなことに気づく


私の心にはユウスケがずっと住んでしまっていて、悔しいくらいに占領されていた


でも、

ユウスケにとって私は所有している物の1つで、

気が向いた時、思い出した時、必要な時にに引っ張りだして使うもの

そんなものなんだよ


ユウスケが私と同じスタンスにはならないだろうから

せめて私がユウスケと同じスタンスになりたい


セフレって思うくらいにしよう

それで、きっと温度差が無くなる


私もヒリヒリと心が火傷しなくても済むもの


きっと、何事もなかったように会って、

セックスして終わるんだ…


ムカつくほどの想いと

悲しいほどの執着愛


心は離れようとしているのに体が戻ろうとする

心と体が引き離されそうで辛くなる


いつか心と体が一緒になれば良いのにな…

これはユウスケが見せてくれている私のミッションだ




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