第53話 共依存
何度もユウスケのライン攻撃が続く
その度に、なだめたりかわしたりするのだが…
「でも、ユウスケは結局、いつも嘘つくからもう嫌なんだよ」
「はあ?俺、嘘ついたこと一度もないから!」
「え?」
「そっちが嘘ばっかりついてんだろ!離れないって言って離れたりした!」
「それは違うでしょ。ユウスケがそれなりの事をしたからでしょ?」
「だとしても嘘をついたのは事実だろ!そうやって昔からお前はそうなんだよ!人を弄んでそんなに楽しいのかよ!」
「そんな風には思ったこともないし勘違いだよ」
「俺なんか死ねばいいと思ってるんだろ」
「そんなこと一切思ってないよ」
「思ってるね。だからこうやって嫌がらせするんだよ」
かなりかなりヒートアップして本当に大変になったから…
「いや、一生会わないとは言ってないよ」
「なら、許す。いまから会うよ」
だからなんでだよ…!?
「会いたい」
「会えない」
「薬が切れる。死んじゃう。」
「どうした?薬のんでるの?」
「モエが薬。居ないと死んじゃう。」
「そんなことないよ。大丈夫だよ。今までだって大丈夫だったでしょ?」
「嫌だ。駄目なの。毎日泣いてるの。寝れない」
こんなに毎回、怒ったり駄々をこねたり優しくしたり、もうあらゆる手を尽くしてくる
結局、会うことになる…
私の根負けだ…
そして、私もどこかで求められていることに対して何かが満たされていくのを感じる
共依存だな…
お互いに離れられない
しかも、本当にこの人じゃなきゃだめなのかさえもお互いに分からないんじゃ無いのかな…
ただ、お互いに執着は凄いのかもしれない
鎖のようなものでがんじがらめに絡まりあった腐れ縁でもある
いつも逃げ出そうとするのに、また引きずり込まれてしまう…
また逃げ出せないのかな…
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