第2話 初めての胸の感触はとても柔らかかった

いま俺の家には従妹が居る。


可愛いおしりをフリフリと揺らしながら、俺の汚部屋を掃除してくれていた。


鼻歌を歌いながら楽しそうに掃除している雅を見てると、俺も掃除したい!


と、思うはずもなく、俺は寝ころびながらスマホをいじっていた。


「お兄ちゃん、お昼は何か食べたいものある?」


「なんでもいい」


スマホをいじるのに忙しい俺は、適当に返事を返す。


そんな、俺の反応が気に食わなかったのか、雅は俺からスマホを取り上げる。


「お兄ちゃん!スマホばっかいじってないで、私の話をもっと真剣に聞いてよ!!」


「あ、俺のスマホ」


可愛いほっぺを膨らませて、ぷんぷんに怒ってますよアピールをする雅。


俺の中ではスマホを取られた怒りよりも、雅の可愛いさが勝った。


なので、俺は雅の方に向き直り彼女の話をちゃんと聞くことにする。


「いいお兄ちゃん。私は怒っているんだよ」


「何に?」


「私はお兄ちゃんに会うために遠い田舎から出てきたの。なのに、お兄ちゃんはちっとも私に構ってくれないじゃん!!」


また、ほっぺを膨らませる雅。


俺は興味本位で雅の膨らんだほっぺを指で突っついてみる。


プシュ~と、溜まっていた空気が雅の口から一気に出てくる。


「真面目に聞いて!!」


「悪い悪い、可愛いほっぺを突っつきたい衝動に駆られてしまった」


「そ、そうなんだ」


顔を赤くしながら、少しこそばゆそうにする雅。


雅が家に来てから2時間ほどが経ち、わかったことがある。


こいつはチョロい。


間違いない。


だいたいの事は可愛いと言っとけば、何とかなる。


「だから、スマホを返してくれないか?」


「ダメ」


何とかならなかった。


俺が見た中で過去一いい笑顔をしていた。


「このスマホは没収です。取られないように・・・」


雅はそう言うと、首元に付いていたリボンを取り、着ていたシャツを第二ボタンまで開け、自分の胸の谷間に俺のスマホをしまう。


「こ、これでもう取られないよね」


雅は顔を真っ赤にさせ、恥ずかしそうにそう言った。


恥ずかしいならやらなきゃいいのにと、俺は内心思う。


しかしこのままでは、俺のスマホに居る娘が育成できない。


「スマホを胸の谷間に入れたからって、俺が取り返せないとでも思ったか?」


俺は二ヤリと笑みを浮かべ、余裕な態度を見せる。


「え?まさか・・・」


数歩後ずさる雅。


ふふふ、やっと気づいたか。


そして俺は全力で・・・・


「お願いします。スマホを返してください」


土下座をした。


女の子をまともに触ったことがない俺みたいな童貞に、胸の谷間からスマホを取り返す度胸があるはずもない。


ましてや相手は従妹だぞ。


ただで際ゴミみたいな俺がそんなことしてみろ、親を含めた親族たちにどんな目で見られるか、想像しただけでも恐ろしい。


俺は土下座をしたまま、チラッと雅を見てみる。


「・・・・・・・・」


雅はゴミを見るような目で俺を見ていた。


バカな、俺の全力の土下座が効かないだと!?


いや待てよ。


このアングル、パンツが見えるぞ!


純白のパンツを見ながら、美少女に蔑まれるこの感じ。


ちょっといいかも。


「最低・・・・」


俺が雅のパンツを見ていることに気づいているのかどうかは分からないが、彼女が失望していることはその声から明らかだった。


俺は土下座を辞め、静かに立ち上がる。


「みやび」


「なに?」


「お腹空いた」


「お兄ちゃん、覚悟はできてるよね?」


「え?」


そして、俺の部屋に乾いた音が鳴り響くのであった。





「いて、て、て」


まだ、ビンタされた頬が痛む。


あの後、俺は必死に謝って何とか雅に許してもらえた。


まあ、本人はまだ不服そうにしているが。


「なあ、雅」


「なに?」


雅はプイッと顔を背けており、目を合わせてくれない。


「本当に悪かったって思ってる。だから、許してくれないか?」


「さっき、もういいって言ったじゃん」


そんな風には見えないんだが。


「やりすぎたと思ってる。だから機嫌を直してくれないか?」


「・・・・・」


雅は何も答えてくれなかった。


とりあえず雅が機嫌を直すまで、正座で待つことにする。


「一つだけお願い聞いて・・・・」


「俺にできることなら何でもする」


お願いを聞けば機嫌を直してくれる。


そんなのお安い御用だ。


そう思ったが、


「一か月の間ここに住まわせて」


「そ、それは・・・・」


「何でも言う事聞くなんて、やっぱり嘘なんだ・・・・」


悲しそうに下を見つめる雅。


俺はそういう表情にはめっぽう弱い。


だから、


「叔母さんが許可してくれるなら・・・・いいぞ」


了承してしまった。


「本当に?」


「本当だ」


「ありがとう、お兄ちゃん!!」


雅は思いっきり俺に抱き着く。


むにゅっという感触が俺の胸元に伝わる。


「あれ、お兄ちゃん?」


初めて感じた胸の感触。


こんなに女の子の胸って柔らかいのか。


その感触を初めて知り、俺は意識を失った。


こうして、俺と従妹の同居生活は一か月に延長された。















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